愛のしっぽ(vol32) Welcome to our restaurant

愛のしっぽ(vol32) Welcome to our restaurant



ヨーロッパの犬たちは商売がうまい、と書いてしまうと「なに、それッ?!」フザケタ冗談と思う読者は少なくはないだろう。でもこれは冗談ではない。まじめな話。

例えばオーストリアのレストランやカフェに入ると、犬を良く見かける。それまた大型犬が多い。中にはセントバナードのような超大型も少なくはない。テーブルとテーブルの間をゆっくりと移動しながら、各お客に挨拶をすると思ったら、時々、レストランの玄関先で客の呼び込みもやっている。まるで店の番頭のような存在。店の前を通り過ぎようとしている人たちが思わずたち止まり「今日、ここで食べようか?」とレストランに吸い込まれてしまう。

これがさっき言おうとした「ヨーロッパの犬たちは商売がうまい」という話だ。もちろん吠えることもなく、唸ることもなく、穏やかな商売面をし、店の繁盛に貢献している。また、お客と同伴で入ってくる他のワンちゃんに対してもほとんど反応がなく、軽い犬同士の挨拶で済ませてしまう。実に上手、さすが番頭犬だ。「誰の犬だ?」と気になり、ウエーターに尋ねてみると、「ここのレストランの子ですよ」という返事。「こっちへおいで」と喜んでこの「番頭犬」を自分たちのテーブルへよんで、楽しんでいるお客が多い。
動物たちに対して閉鎖的な日本では考えられない光景だ。

Ext_link動物愛護支援の会

(2008/8/20)(足立朝日 連載記事より)

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