フォスターファミリー体験記 – 3本足のJake(2)

3本足のJake(2)

6月20日(月)、いつものようにご機嫌で目覚めたJakeは彼だけ朝ごはんがもらえない理由が分からず、私の後をついて回っていました。私もJakeのお供をして朝ごはんは抜きです。

8時にOFOSAにクリニックにJakeを連れて行くと、今日一緒に手術を受ける予定の仔猫Cheeseburgerが診察台の上で点滴用の針を刺されていました。

私が見ているとJakeが余計に甘えて泣くので、「お母さんは出てください」と言われ、後ろ髪を引かれながら会社に向いました。

会社でもJakeのことが気になって仕事が手につきません。午後2時ごろようやくOFOSAのCathyから電話で、Jakeが目を覚まし、立ち上がって少し水を飲んだことを知り、ほっとしました。その晩は看護婦でもあるCathyが自宅にJakeを連れ帰ってみてくれたので安心でした。

翌日にはもう自分で食べてトイレもできるということで、仕事を早退してJakeを迎えに行きました。JakeはOFOSAのオフィスでみんなにかわいがられて一日過ごしていたとのこと。毛を剃られ、左足の付け根からスッポリ切断されて、12センチほどの傷口を医療用ホッチキスで留められたJakeは私を見ると健気にも立ち上がって歩いてきました。

「痛い思いをさせてごめんね、Jake。」当のJakeは自分の身に何が起こったのかわかっていない様子でしたが、思ったより上手に3本足でバランスをとっているのには驚きました。

自宅に着いて車から降ろすと、もう家に入りたくて仕方ありません。Holly、Noah、Daisy の三匹は医薬品の匂いに気づいたようで、Jakeを心配そうに囲んでいました。

Jakeのほうは一晩留守にしたので甘えたくて3匹の顔をペロペロしています。不思議なことにいつもはJakeに冷たい彼らが今日はとてもやさしいのです。彼らなりにJakeの身体の異変を感じ取っているのでしょう。

庭に出すとJakeは早速草むらに行き、オシッコをしました。ウンチのほうは3本足で力が入るか心配しましたが、夕刻には上手に沢山してくれました(笑)。食欲も旺盛、相変わらずのやんちゃ坊主で、私も主人も、息子や娘もみんなJakeの大ファンです。

まだ術後2日も経っていないのでなるべく家の中で過ごさせようとJakeの好きなRawhide (犬のガム)をあげました。夢中で噛んでいるJakeからガムを取ろうとしたところ、今までにないようなうなり声をあげました。私は一瞬「今のこの仔にはこれくらいしか楽しみがないのだから大目に見てあげようか」と思いましたが、すぐにその考えを否定しました。

そして彼の上顎をキャンと言うまでつかんでガムを取り上げました。野生の動物が食べ物などをガードする本能は分かりますが、私がフォスターする犬達には人間に対しては絶対の信頼をもってもらいたいからです。すぐにまたガムをJakeに返し、もう一度取ろうとしたときには、彼は素直に取らせてくれました。

犬は自分の身体に障害を持つと性格や行動、対犬関係に変化が見られるのか、とても興味があります。

今のところJakeは身体が不自由になったことで、自信を失ったり、神経過敏になったり、自衛本能が強化されたりという変化は見られませんが、今後の彼の心身両面における成長を見れたらなと思ってしまいます。Jakeは手術前の3週間、犬に対しても、人間に対しても、また彼を取り巻く環境に対しても、物怖じするところがなくとてもConfidentな仔犬でした。賢くて、性格は明るく、でも月齢の割には落ち着いていて、足の怪我さえなければほとんどパーフェクトに近い仔でした。彼の障害を理解したうえで、不憫に思うあまり甘やかしたりしない飼い主が見つかればいいなと思います。

(水)(木)(金)と日中私が会社に行っている間、Jakeは主人の自宅のオフィスでおとなしくお留守番していたようです。牛の蹄やRawhideを噛んでは、昼寝し、庭でオシッコしてまた家の中に入ります。トイレトレーニングもほぼ完璧。

さて明日のPetcoのアダプション会が楽しみです。抜糸(16個のホッチキスの針で留めてある)は来週の(木)ですが、沢山の人に会ってもらい、3本足のJakeでも一生家族として暮らしてくれるファミリーを見つかるでしょうか。(2011/7/5)

サブコンテンツ

カテゴリー

このページの先頭へ