フォスターファミリー体験記 – 3本足のJake(4)

フォスターファミリー体験記 – 3本足のJake(4)

7月16日(土)Petcoでいつもより大規模なペットフェアが開かれ、私もJakeと参加しました。Jakeは本当にかわいくてフレンドリーな仔なのでこの日も彼に興味を持ってくれた人がたくさんいました。何人かに私のEメールアドレスを渡しておきました。
その中で私が一番好感をもったCynthiaとAndiという韓国系アメリカ人の20台後半のカップルからその晩つぎのようなメールが入ってきました。
「うちにはWoodyという名の6歳半になる雄のシェパード・ハスキーMixがいます。常々もう一匹家族に加えたいと思って探していましたが、今日Jakeに会いあなたからJakeの話を聞いて以来、主人とJakeのことばかり話しています。ゆっくり時間をかけてJakeにとっていちばんふさわしい家族を探したいとあなたは言ってましたが、是非私たちのことも候補にいれていただけませんか。」
そして翌日曜の朝、大雨の中Jakeを連れて彼らの家を訪ねました。新興住宅街にある彼らの家を外側から見てまず最初に感じたのは、
1) 家の前と横に少し芝生があるが、フェンスのついた裏庭がない(最近若いカップル向きに庭手入れの必要ないこの手の縦長の家が増えている)
2) 玄関まで3-4段の階段があり、家は2階建て
とっさに「Jakeにとってこれはいい環境とはいえない」と思ってしまいました。二人の人柄は前日会ったときの印象やメールのやりとりで、とても思慮深く、一時の思いつきでJakeをアダプトしようとしているのではないことも、そしてJakeを見るやさしい眼差しもとても好感がもてるのですが。
さて、Jakeは玄関までの階段も雨で濡れているせいか上ろうとしません。私が抱いて室内に入りました。AndiがバスタオルでJakeの身体を拭いてくれました。Jakeは相変わらずの人見知りしない性格で、家の中を探検しWoodyの水を勝手に飲んだりしています。彼らの先住犬のWoodyはどうやら二階の寝室に入れてあるようです。
二階への階段は踊り場ばなくストレートで、「こんな急な階段はやっぱりJakeには無理かな」と思いましたが、いちおうトリートを階段に撒きながら「Jakey(ジェイクのニックネーム)おいで」と呼んでみると、食べ物に目のないJakeははじめの3段ぐらいはどうにか上ってきました。でもそこで怖くなってまた下まで降りてしまいます。最初からあまり無理はしたくないので階段は諦めて、Woodyとの相性をみました。Woodyはとても落ち着いた犬で、Jakeのほうも初対面のWoodyにはうちのHolly姉さんに対するような甘えは控えています。これはパスでした。

CynthiaとAndiには、Jakeを水曜日の朝まで預かって様子を見てもらうことにしました。でも決して階段の上り下りを無理強いせずに、必要ならば抱いて欲しいこと、何事もWoodyを一番に扱いJakeには自分のポジションをしっかり分からせるようにすることを約束してもらいました。Woodyはおとなしい仔なので、3本足でもやんちゃで甘え上手なJakeに主導権を握られるのを防ぐためです。
翌朝Cynthiaからのメールで、Jakeが外の階段をマスターしたこと、その翌日のメールにはなんと二階からの階段を注意深く下まで自分で降りられるようになったと書かれていました。私も以前フォスターして3本足になったAngelのママに電話してAngelは階段をどうしているのかたずねてみました。するとAngelの家も2階建てで、Angelは簡単に上り下りを覚えたとのこと。「今ではあまりのスピードで飛ぶように上ったり降りたりしてこっちが心配になるほどよ」との返事が返ってきました。
そんなわけで階段の件は時間の問題で解決するでしょう。庭がないことは確かに不便ですが、Woodyとはその分散歩やドッグパークに頻繁に行っているとCynthiaが言ってくれたので安心しました。
結局(水)の朝OFOSAの事務所で待ち合わせてJakeに最後の予防注射をしてもらいアダプションを完了しました。たった3日会わなかっただけだけれど、Jakeはまたまた大きくなっていました。その夜はPetsmartのパピークラスの卒業式だったので、CynthiaにJakeを連れてきてもらいました。インストラクターのCarolもクラスメートの飼い主さんたちもJakeに新しい家族ができたことをとても喜んでくれました。
JakeがCynthiaとAndiの仔になって1週間が経ちました。彼らの従兄弟にJakeという名前の人がいるので、Tangoと名前を変えたそうです。そして先日のメールでは、Cynthiaが二階の寝室で歯を磨いていたら、階下にいるはずのJakeがちゃっかりバスルームに顔を出したというではありませんか!Jakeは本当に賢く、社会化ができていて、落ち着きのあるいい仔に育っています。トイレトレーニングもほぼ完了。人間の子供のいないCynthiaとAndiの家できっとかわいがられて幸せに暮らして行くことでしょう。よかったね、Jakey!

後記 : 昨日フォスター仲間で犬のトレーナーでもあるJenから次のようなメールとJakeの写真が送られてきました。タイトルは「Jake、改名Tango」とありました。
「昨日ダウンタウンを歩いていたら、見慣れた顔に出会ったの!Tangoは新しい家族と一緒でとっても幸せそうだったわよ。彼らもTangoのことをとってもかわいがっていた。Tangoは相変わらず人懐っこくて、知らない犬にもフレンドリーに尻尾を振っていた。あなたは本当にJakeのことをよく世話して、ぴったりのファミリーを見つけてくれたのね!」

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