人や作物を守る犬


人や作物を守る犬


人と犬は有史以前から、人と共に狩りをし、収穫した作物を守り、そして最も親しい関係となったのでした。ほんの一昔前まで、かつては里山に必ずいる猪から作物を守っていたのは犬たちでした。
もともと、犬は人の為にそのような役割を勤めていた動物なのです。

長野県の木曽で、訓練を受けた犬を放し飼いにし、野生鳥獣から人や作物を守ろうという提案がされました。現状では、無法者のハンターによる猟犬の遺棄問題がありますが、遺棄された猟犬による人への、また家畜への危害を及ぼす事例は多く見られます。

家庭犬の飼育については、徐々にではありますが人と犬との共存は進んでいると言えるでしょう。
しかし猟犬は、人との共存と言うよりは、ハンターの身勝手な思いこみである猟欲を高めるための訓練しか行われていない、社会性をまったくと言って無視している訓練方法を行っているのが現状です。
このような、野生鳥獣から人や作物を守るような犬を育成するには、猟犬種を訓練することが最も理にかなっているとは思います。しかし、今までの育て方で、大丈夫でしょうか?犬に守られるつもりが、反対に害獣になんてことにならないようにして欲しいものです。

猟犬の飼育方法も、人と犬の関係の見直しから育成を考えていくことがやっとこの日本でも求められるようになってきたのか、もしも、猟犬種が人と作物を守る犬として育成が出来たら、ほんとに素晴らしいことだと思います。果たして、木曽の提案は受け入れられるのでしょうか?期待したいところですね。(2004/11/22)(LIVING WITH DOGS)


野生鳥獣対策で「忠犬特区」提案 = 訓練受けた犬を放し飼いに – 長野県

長野県と同県の木曽郡町村会は11月18日までに、構造改革特区の提案で、クマやサルなどの野生鳥獣による人や作物への被害を防ごうと、訓練を受けた犬を放し飼いにする「忠犬特区」を政府に申請した。ほえて野生鳥獣を追い払い、人間には危害を加えないように訓練した犬を、作物の収穫期に放し飼いする構想だ。

市町村が放し飼いできる「忠犬」の認定を行い、認定された犬にはゼッケンを付けるなどして、他の犬と区別する。訓練の方法などは、今後の課題。犬の放し飼いは環境省の「家庭動物等の飼養および保管に関する基準」で禁じられており、規制緩和が必要という。(時事通信より)

県経営戦略局は16日、野生鳥獣を追い払う訓練を受けた犬を放し飼いできる「クマやサルを成敗するぞ!忠犬特区」など4件を、内閣府構造改革特区担当室へ提案した。現在はアイデアの段階で、計画がまとまれば来春にも正式に申請する。「忠犬特区」は、県と木曽郡町村会との共同提案。人には危害を与えない訓練をした犬を、野生鳥獣被害がある地域の市町村が「忠犬」に認定することで、一定期間放し飼いができるよう基準を緩和する。(毎日新聞より抜粋)

サブコンテンツ

カテゴリー

このページの先頭へ