働く犬たち

働く犬たち


カナダのスキー場で働くラブラドールのキーノは雪崩救助犬です。雪崩は、スキーやスノーボードがきっかけで起こるそうです。
3年前にスキーを楽しんでいた隊員のライアンは、危険地域に入ってしまい雪崩に巻き込まれました。救助犬キーノの出動です。1mも深く埋まっていたライアンはキーノによって助けられました。ライアンはキーノに感謝したことは言うまでもありません。ご褒美にレアのステーキをごちそうしたそうです。
普段のキーノは35キロもある犬です。動作はのんびりしていますが、いざお仕事というと能力を発揮します。
訓練の様子が紹介されていました。風で運ばれてくる匂いをとり現場を特定します。キーノはこの練習をかくれんぼをしているように楽しんでいます。
隊員は、「キーノのような英雄といっしょに仕事が出来ることをハンドラーとして光栄です」と語っていました。

スタンダード・プードルのメンターは、両足を事故で失い、その後薬害で聴力までも失ったある夫人の介助犬です。まだ2歳半です。
子犬からご夫妻で育て、1才の時に訓練所で介助犬のトレーニングを受けました。
介助犬の役割は、障害者の状態によって異なります。夫人の場合は落ちた物を拾ってもらったりの手の仕事、そしてベルの音を教えてもらう耳の役割です。しかしもっと大きな役割は、パートナーとして夫人の心を支えてくれることでしょう。
ショッピングセンターに、夫人はご主人へのクリスマスプレゼントを購入しに行きます。メンターにご主人の上着を買いたいと話すと、希望の売場に連れていきます。二人の素晴らしいチームワークが出来ています。
夫人は自ら車を運転して外出しますが、手動のブレーキで操作をします。ある時ショピングセンターの駐車場に入ろうとした時、メンターは危険を教えてくれました。子供が突然車の前に飛び出したのです。
事故をメンターの機転で未然に防げました。
訓練所のトレーナーはたまに、訓練の状態を調査しに訪問します。メンターは知っている人の訪問に嬉しくて飛びつこうとします。マテが効きませんでした。まだ若いメンターです。これからも訓練を続けながら介助犬としてもっともっと素晴らしい犬に成長していくことでしょう。
ご夫妻にとってはメンターは素晴らしい家族であることはもちろんなんですが、夫人が障害を持っても、他の人に頼らずに人生を前向きに生きられるように支えてくれる大切な相棒であることを心から語っていました。

ニュージーランドから、検疫捜査犬が紹介されました。
4才のビーグル、プリマスです。この犬は、もともとの飼い主さんが、あまりにも活発すぎる犬を持て余し、検疫捜査犬として里子に出されました。
オークランドの飛行場で働くプリマス、輸入禁止の果物の匂いをかぎつけます。ニュージーランドは国内の生態系を脅かす生物が入らないように制限をしていますが、海外からの観光客は無意識にオレンジやリンゴを持って入国することがあるそうです。プリマスはその匂いをキャッチしハンドラーに知らせます。
プリマスは元気な犬ですから、お仕事を離れると、ハンドラーと共にお散歩です。ハンドラーを引っ張って元気丸出しです。確かに普通の飼い主さんには手に負えない犬なのかも知れません。しかし今は最高の理解者に出逢い、お仕事を持って楽しい暮らしを送っています。
ハンドラーのアンドラさんはこの子と仕事が出来ることを誇りに思っていると語っていました。
飛行場の中で検疫犬が大きなシェパードだったりしたら、犬嫌いの人は怖がったりしますが、小柄なビーグルが検疫犬というのは、なんともほほえましくて良いですね。
そう言えば、私がニュージーランドに行ったときに確かに検疫犬がいました。その時の犬種はラブラドールでしたっけ。(ナショナルジオグラフィックTVから)
(2005/4/28)(LIVING WITH DOGS)

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