犬連れキャンプを楽しもう(3)

[3] もっとアウトドア

車に荷物を積み込んでキャンプ場まで乗り付けるオートキャンプのほかに、リュックをしょって、えっさほいさと歩いて山の中へはいっていってキャンプをするのも私たちは大好きです。
近頃は飼い主の体力不足からちょっと行く頻度が減っていますが、夏の連休は大混雑のオートキャンプ場を避けて、ウイルダネスでのハイキング&キャンピングを楽しみます。
オートキャンプとの大きな違いは下準備と装備です。まず第一は犬を連れて行けるかどうかを調べます。多くの州立・国立公園内のトレールは野生の動植物保護のために犬連れを禁止していますので、公園領域に入らない山を探します。 

ハイキング・トレールの詳細が乗った地図やガイドブックを良く読んで、目的地へのたどり着き方や水源のある無し、林道やトレールの状況などについてできるだけ下調べをしておきます。
バンクーバーから2〜3時間の範囲の山々は標高にもよりますが、6〜9月ぐらいが山登りのシーズンです。前年の冬が厳しいと、残雪が7月ときには8月まで残っていることがありますから、山の状態について林業省に電話して調べておきます。(写真下 : 真2: 7月だけど残雪がすこし )
また、ワンコと人間の体力強化のために、週末に短いハイキングをして体を慣らしていきます。機具類のチェックも忘れずにしておきます。山の上までたどり着いてから、コンロが発火しなくてコーヒーも飲めないなんてことのないように、シーズン初めの山行きの前はすべての装備のチェックをしておきます。
週末を利用した旅の場合、金曜日の夜に食料の買い出しと装備のチェックもすべて済ませておきます。車に荷物を積み込むところまでできればなおベターです。当日の朝は目覚ましをかけてなるべく早起きするようにしています。 

車での移動+歩き+昼食や休憩+テント設営+夕食準備などがすべて明るい時間に済ませられるように、時間を逆算して出発時刻を決めます。何といっても暗くなってからテントを張ったり夕食の支度をするのは大変ですから、充分に余裕をとっておきます。ガイドブックに乗っている必要登山時間は、ある程度の経験者が荷物無しで登った場合の数字である場合が多いですから、自分の経験と体力に照らし合わせて余裕を持たせる必要があります。

また、あまり人の訪れないトレールでは茂みが大きく成長していて道が見つかりにくかったり、倒木が多かったりしてとんでもなく時間がかかってしまうこともよくあります。写真1はきれいな湖のほとりにあるキャンプ場で、お気に入りの目的地の一つなのですが、初めて行ったときあまり使われてないルートを選んでしまったのでガイドブックに書いてあった”往復約8時間”どころじゃなくて、片道に約10時間ちかくかかってしまいました。ホント泣き出したかったです。
他のキャンパー達との話で更にもう2つの入山ルートがあって、それらはもっと短時間(片道2時間ぐらい)らしいということが分かって、次回からはそちらのルートを使いました。

装備のほうですが、すべて肩に担いでいくわけですのでできるだけ軽量・少量化します。犬のフードは普段から使っているドライのフードを計量して厚手のポリ袋にいれてリュックに積みます。体力のあるワンコなら犬用リュックなんかを利用すると人間の負担が減りますね。
一度はちこ(柴犬、メス)にリュックを背負わせてみようとしてみましたが、試しに物を背中に乗せてみたら凍り付いたように動かなかったのでこのアイデアはすぐに諦めました。異なる環境のせいか、あまり食べないこともありますし、普段より多く食べる場合もあります。あまり気にせず普通の量を持参して食べられる分だけ食べるようにします。(写真右 : 9月ですが、初雪に巡り合ってしまいました。ちょっと散らかしてます。)

人間の食料は山用具店で売っているフリーズドライ物が手軽ですが、私たちのお気に入りメニューは”ステーキ”です。そうです。山で牛肉のステーキを食べるのです!
厚さ1cmぐらいの小型のステーキ肉を冷凍庫でこちんこちんに冷凍しておきます。密閉ポリ袋にいれて更に新聞紙で何層か包みます。これをリュックにつめて朝出発すると、当日の夕食時には、ちょうど良い加減に解凍されています。山用コンロは、液体ガスあるいはホワイトガソリン燃料のコンロが一般的ですが、最近私たちはホワイトガソリンのコンロを使っていますが、昔は液体ガスのコンロを使っていました。液体ガスコンロの長所は簡単に操作でき、軽量な点ですが、弱点は標高が高いところや、気温が低いと火力が弱くなり料理に大変時間がかかることです。ホワイトガソリンのコンロは、火力が強くて料理時間が早くて済むものの、整備をきちんとしてないとトラブルが起こりやすいことや燃料が重いのが難点です。

ご飯(レトルトライスなども手軽)をまず炊き、蒸している間にステーキにコショーをふりかけフライパン(テフロン加工のものなら油不要)で焼きます。塩は食べる直前にかけたほうが肉汁が染み出ないで良いようです。ミディアム・レア程度に焼けたら出来上がり!ご飯と一緒にどうぞ。歩きつかれた一日の終わりに、肉汁たっぷりのステーキはじんわりとおいしいですよ。(写真左 : あーつかれた。) 

第4話

( バンクーバー、Kさん)

(2001/08/29) 

 

 

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