犬連れキャンプを楽しもう(4)

[4] 温泉&キャンプ

9月の第一日曜日は、Labor Dayの連休です。今年の夏は天候に恵まれず、あまりキャンプに出かけてなかったので、雨模様という天気予報を無視してともかく出かけることにしました。
雨の中のキャンプもそれなりに味があるもんですから。
目的地は温泉です。そうです、カナダにも温泉があるのです! といっても、日本の温泉とはだいぶ風合が異なります。バンクーバーから東へ約2時間ほどハイウエイをドライブすると、Harrison Hot Springというリゾートがあります。ここは、温水プールが温泉から引き上げた湯で満たされています。 

水着を着て、泳ぐ人やのんびりつかるだけの人などいますが、温度はだいぶ日本人の好みからするとかなり低めだし、雰囲気も温水プールでとても温泉に入っているという感じはしません。でも、もっと高温の温泉も数は少ないですがあるにはあるのです。ただ、どこもちょっと遠いのが難点です。ほとんどは山奥でなんの目印もないところにあるものが多いのです。

今回目指したのはそのなかでも St. Agnes Wells Hot Spring. 今回は雨模様ということでカメラを持っていかなかったので、写真は数年前に回ったBC州中部山奥のHalicion温泉です。

秘湯という言葉がぴったりの雰囲気の場所です。St. Agnes Wells Hot Springにたどり着くには、バンクーバーから北へ約2時間行くとスキーで有名なウイスラーがありますが、さらに1時間ほど北上しペンバートンという小さい町の外からラフなダートロードの入ります。ダートロードは植林や伐採のために使用されるので、平日は丸太を満載した超大型トラックが猛スピードで走っていることもあります。

約1時間ほどダートロードを走ると古い村落の近くにSt. Agnes Wells Hot Spring温泉があります。ずいぶん昔からこの温泉はあるそうですが、現在は私有地内にあります。土地の持ち主の好意により一般に公開されていてキャンプ施設というか、キャンプできるスペースもあります。雨模様という天気予報のせいか、連休にしては空いていて、格好のキャンプスペースを確保して2晩滞在しました。

お風呂はというと、アウトドアです。以前は木製だったそうですが、現在は3mx2mぐらいのホーロー浴槽が2つと直径3mぐらいがひとつ、そして五右衛門風呂風の直径70cmぐらいの浴槽があります。大きな浴槽のひとつは丸太作りの屋根もついています。
温泉の湧き出している場所はお風呂のすぐ近くで、そこからパイプで風呂桶に引いています。源泉の温度はかなり高いようで、引いたお湯だけだと熱いので水も近くの水源からパイプで引いてあります。2つの蛇口が各浴槽にあるので、それで温度調整します。ほかに入っている人があまりいないときは、私たち好みのなかなか熱い温度に調整して「あ〜、幸せ〜!」とくつろぎました。
私たちがお風呂に行っている間、犬たちはキャンプサイトでお留守番なので、翌朝朝食を済ませたあと、ちょっと軽く運動をさせようと車に乗って近くの林道へ出かけました。

1時間ほど自由に駈け回り、さー帰ろうかなーと思ったら、はちこの姿が見えません。呼んでもぜんぜん戻ってこないのです。Comeがあまりきかないはちこだけど、見知らぬ場所ならいつかは戻ってくるだろうと、しばらく座って待っていましたが、ぜんぜん現れる様子がありません。
昼時だったので、軽食を食べて「においがすればもどってくるかな」と思いましたが、それでも戻ってきませんでした。しょうがないので車に乗ってきた道をゆっくり走って戻ることにしました。
このあたりはほとんど人が住んでいないのですが、来る途中に1件山小屋風の家が見えたので、もしかして…と思ってその家の近くへいったら、いました。そこに家の子供がはちこを保護して、「迷い犬預かってます」というサインを作って張るところでした。やっぱりいつもおせわがせもののはちこでした。

( バンクーバー、Kさん)

(2001/09/13)

 

 

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