保護は一体どういう人がしているの?

保護は一体どういう人がしているの?

いわゆる日本の福祉法人である動物愛護団体は、名前だけで、実際に保護活動は行っていないというのが現状です。
いざ災害と言うときに、地方の支部の要請により寄付をとりまとめたり、実際にシェルターを持っての保護活動は無いに等しい状況です。
英国は、RSPCAを代表とする公・私の保護団体が実際に保護活動を行っています。日本はただ名前だけ?と考えると不思議ですね。

では、日本で保護活動を行っているのは誰?と言うと、地域の動物愛護のグループだったり、NPOとしての団体だったり、個人が立ち上げた組織だったり、まったくの個人で、1頭づつレスキューしていたりが現状です。
例えば、NPOではアニマルレヒュージ関西とか、個人では東京のマルコ・ブルーノさんだったりなんですね。
そのような保護の為の資金は、寄付金でまかなう、マルコさんのように寄付は受けず個人の財産をつかって活動、又、そのグループ内の個人が出し合って運営している場合もあります。
そして、どこもかしこも、もう一杯の状態なんですね。

日本の犬の保護は、個人の力に頼っているところが大きいのです。

各地域の保健所は温度差はありますが、殺処分を出来るだけ減らそうと努力しています。
ここ数年の、各保険所の殺処分数の推移からもその傾向は判断できます。
但し、飼い主が持ち込んだ犬は殺処分となるケースがまだまだ多いのが現状です。
東京は、持ち込まれた犬でも、保護団体に連絡が入るようになってきました。とは言ってもまだ殺処分はされているんですけど。

今日の毎日新聞に以下のような記事がありました。

桐生の愛犬家グループが10年間以上行っている運動です。

おそらく、日本中には、このようなグループがたくさんあると思います。
そして各々が切実に感じていることは、「捨てない飼い主を増やさなければ、この状況は改善しない」ということでしょう。
そして、捨てられる犬がこんなにいるのに、どんどん売るために繁殖され、飾り窓の犬たちは増え、安易な飼い主の元に、そしてまた捨てられる。ドウドウ巡りです。
何かが変わらない限り、この先も日本は動物愛護後進国のままでしょう。

そして一人が立ち上がり、もう一人と、徐々に個が輪となり、大きな声としていく、そんな草の根でしか広がっていかないのかも知れません。

各地域で保護活動をされている皆さん、一日も早く、夢がかなうと良いですね。
いつか、保健所が、動物愛護法の下で、殺処分をせず、リトレーニングし、里親を探す場となることを。そして虐待する飼い主を摘発できるような権威のある組織が出来ることを期待しましょう。
(LIVING WITH DOGS)


保護活動:犬の幸せ、取り戻したい…桐生のHさんら、虐待・処分避け保護 /群馬

◇県に「不妊手術」など助成求め幸せを取り戻した犬を見るのが無上の喜び――。捨てられたり、虐待されたり、処分されそうな犬たちを救う運動を10年間以上続けている主婦らのグループが県内にある。この間救われた犬は150匹以上。犬の里親家庭などでは、今も多くの犬が飼い主と幸せな生活を送っている。
一方で、あきたおもちゃを捨てるように、いとも簡単に犬を捨てるケースが一向に減らない。主婦らのグループは、行政による処分をやめ、その予算を「不妊手術」へ回すよう県にも求めている。
桐生市広沢町の主婦、Hさん(70)は10年前の冬、捨てられていた雑種犬3匹を放置できずに飼った。犬とのふれあいで幸せが膨らむほど、不幸な犬が気になるようになり、里親を探すボランティア「動物愛護まごころの会」を仲間約10人と始めた。

この間に遭遇した不幸な犬の実態は
・たまったふん尿の上で3年間、運動も食事も不十分のままでおびえていた
・すさまじい悪臭のユニットバスの中で全身の毛が抜け落ちていた
・独居老人の飼い主が病死した脇で、餌もなくうずくまっていた

など、すさまじいものだった。

Hさんは県知事に「収容した犬の殺処分はやめて予算を不妊手術に回して」と訴えたことがある。知事はすぐに「小生もそのようなかわいそうな犬を引き取り3匹飼っています。生命の尊厳をもっと人間は自覚しなければ」などと記した直筆の返書をくれ、検討を約束してくれたという。
しかしその後は、Hさんの期待に沿う形にはならなかった。県の担当部署がHさんへ文書で回答した。財政がひっ迫しているなどとして「現時点では特定個人の補助として、不妊去勢手術の助成をすることは困難」という内容だった。
だが、Hさんはあきらめてはいない。「県が先進的な事例として新たな道を開いてくれると今でも信じています」と期待を持ち続けている。
(2005/7/5)(毎日新聞記事より)

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