仙台市動物管理センターの殺処分数の変化

仙台市動物管理センターの殺処分数の変化

動物管理センターに持ち込まれた犬も含め、保護された犬や猫の譲渡は、徐々にですが増えていっているようです。これまでは、各自治体毎に内規が異なり、ある管理センターでは持ち込まれた犬も譲渡されたり、表向きは規程通り殺処分となるはずが、裏口から愛護団体に一時預かりと里親探しを移管したり、また各自治体でも譲渡会を実施して、できるだけ殺処分を減らそうと努力する自治体も増えてきました。
仙台市で、管理センターから譲渡する際の手続きを明文化するそうです。2004年は8回の譲渡会が開かれ、犬60匹、猫17匹が引き取られたそうです。

2004年度の仙台市の状況は、犬は捕獲数248匹、持ち込み225匹、返還数115匹、譲渡数60匹、殺処分298匹です。37%が返還・譲渡となっています。
猫は2288匹の引き取り数に対して譲渡が17匹ですから、1%にも充たない生存率です。
(ある県では子猫は確実に譲渡していると聞いてますが、仙台市もせめて子猫の譲渡をもっとすすめて下さればと思いますね。)
犬の場合、興味深い数字は、1990年の引き取り数(持ち込み数)が年1212匹だったのが、2004年の225匹と約6分の1に減っていることです。
また殺処分数は、16年前は700頭以上でしたが、持ち込み頭数が3分の1に減った頃からここ6年間ずーっと300弱で大きな減少はありません。

殺処分数を減らすには、捨てない飼い主を増やして行くしかないのですが、まだまだ絶対量が多すぎます。捨てないために生まれる小さな命を作らないことが必要でしょう。
特に猫については残念ながら、犬に比べて目立った殺処分数の減少が見られません。むやみに増やさないように犬や猫には必ず避妊去勢手術をすることが求められます。

譲渡のルールを明文化すると共に、引き取りを有料化するとありますので、避妊去勢手術促進のための補助金策なども考慮して下さればと思いますね。(2006/3/6)(LIVING WITH DOGS)


犬・猫譲渡ルール制定、引き取りも有料化 仙台市方針

仙台市動物管理センター(宮城野区)は新年度早々にも、保護した犬や猫を市民に譲渡する際の手続きを明文化する。従来は動物愛護法などに基づきながら、センター所長の裁量と内規によって処分したり市民に譲り渡したりしてきた。基準やルールを明らかにすることで、市民の理解を得ながら譲渡事業を円滑に進めたい考えだ。
センターが迷い犬や猫などを保護し、飼い主が見つからなかった場合、これまでは人に慣れているかどうかなど、ペットとしての適性や病気の有無を獣医師らが判断。しつけをした上で、譲渡会などを通じて、引き取ってもらっていた。2004年度は8回の譲渡会が開かれ、犬60匹、猫17匹が引き取られた。
保護されてから処分を決めるまでの期間、適性判断の時期や回数などは必ずしも一定ではなかった。譲渡会の開催時以外にセンターを訪れ、捨て犬の引き取りを求めた一部の動物愛護グループとトラブルが起きたケースもあった。
そのため、市は譲渡までの手続きや基準を明確にした上で、譲渡が可能な犬や猫をインターネットで公表するなどして透明性を高めていく。
申し込み方法や譲渡希望者が提出する誓約書の内容の見直しも検討する。

同市で1年間に処分される犬は約300匹、猫は2000匹以上。捕獲や譲渡にかかる経費は約2700万円に上る。安易な飼育放棄を減らそうと、今年10月から引き取りを有料化(成犬・猫1匹当たり2000円、子犬・猫400円)する方針だ。
市生活衛生課は「責任ある飼い主にスムーズに引き取ってもらえるような仕組みを考えていきたい」と話している。(2006/3/6)(河北新報記事より)

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