幸せな学校の犬
幸せな学校の犬
小学校で飼われいる動物は、時として動物虐待になりかねない。生き物を育てる事、小さな命を大切にを学ぶ機会として学校飼育のウサギやニワトリがいる。
世話は子供達が行うが、休日や夏休みなどの間は教師が行う。だが中にはひどい環境の飼育もある。
学校飼育の動物は果たして必要だろうか?動物愛護という視点で考えて動物を飼育しているのか、子供達の動物虐待への関心を促進させるような逆効果の飼育はあってはならないと思うのだが。
学校飼育の犬で、なんとも素敵な話題があったので紹介しよう。
(2007/3/27)(LIVING WITH DOGS)
本年度で閉校、音調津小児童と共に成長 犬の母娘も“卒業”間近 元校長宅へ
本年度末で閉校となる音調津(おしらべつ)小に、長年子供たちが世話をしてきた犬の「音(おん)ちゃん」と「小(しょう)ちゃん」がいる。2匹合わせて、音調津小の愛称「音小」。地域の人たちにも愛される人気者だが、閉校に伴って犬たちも音調津を去る。
2匹とも雌で、雑種の中型犬。音ちゃんは生まれて間もない1998年、地域住民から譲り受けた。当時、同小の校長だったTさん(現更別小校長)が「命の大切さを知ってほしい」と犬を飼うことを提案。子供たちは大喜びし、「全員で世話をして、最後まで大事に育てる」とTさんと約束し、飼い始めた。音ちゃんは99年11月、小ちゃんを生んだ。
音ちゃんは白と茶のぶちで、きかん気。小ちゃんは黒い長毛でおっとりとした性格だ。「音ちゃんは暴れん坊、小ちゃんは甘えん坊」と子供たちは評する。
子供たちは学校が終わるとふんの掃除や散歩、エサや水やりなどをする。休日には地域住民も協力し、散歩などを受け持つ。教諭らも支援し、犬の避妊手術のために片道2時間かかる帯広の獣医師まで車を走らせたこともある。
現在の子供たちは入学した時から2匹と一緒。「入学するまでは犬が怖かったけれど、音ちゃんたちのおかげで大好きになった」「すごくかわいいから、離れるのは寂しい」と口々に話す。千葉校長は「子供たちは音ちゃんたちを通して、やさしい気持ちを学んでくれた」と目を細める。
犬たちはこの春休み、更別村にあるTさんの自宅に引き取られる。「最後まで面倒を見ることは、子供たちと交わした約束」(Tさん)だからだ。Tさんは2年後に迫った定年退職後、音調津へ移住する予定で「もう少ししたら、音ちゃんたちは再び音調津に帰ります」と話している。(2007/3/24)(北海道新聞記事より)