(10)それぞれの犬にあった方法
(10)それぞれの犬にあった方法
今日も(木)の夜7時半からのパピークラスに出席してきました。
このクラスは皆やる気満々で、愛くるしいパピー8匹とその飼い主達はクラス開始の10分前から勢ぞろいです。シーズーの飼い主さんは私より年配でご夫婦で来ていますが、奥さんの方は車椅子です。自分の犬にジャンプを教えて、自分の膝の上に飛び乗って欲しいそうです。白いポメラニアンは2本足で立つのが得意。マルチーズと、フレンチブル&ジャックラッセルのMixは、どちらもジャックという名前だったのですが、混乱を避けるためと飼い主の希望で今日からギズモという名に変わりました。
クラスの前にちょっとだけリードを外してのプレイタイムがありましたが、Noahのリードはまだ放せません。パピー達が天真爛漫にじゃれあう姿を見て、Noahが少しかわいそうになりました。でも時間をかけて慣らせていこうと思います。
パピーはなるべく若い月齢のときから、沢山の人に会わせ、沢山の犬達と遊ぶ機会をつくることが必要です。社会化は人や犬だけでなく、人間の生活の中のあらゆる刺激、例えば掃除機や車でのドライブ、雷や花火の音、人ごみの中、ドアベル、など考えられる様々な状況に小さいうちから慣らすようしたほうがいいそうです。Noahは1歳をすぎてからうちに来たので、パピーのころの社会化がどのように行われたのかは知る由もありません。
いろいろな人に慣らせるために、パピーを隣の飼い主に回していくゲームをしました。8匹のパピーがいますので、それぞれのパピーが7組の知らない飼い主達のところに廻っていくわけです。Noahは人間にはとてもフレンドリーで問題はないのですが、万が一隣にいるパピーにSnapしてしまったら悪いと思いこのゲームにも参加させませんでした。その代わり私がリードを持って、クラス内を歩き回り、すべての飼い主達とパピーたちに会わせました。なんだか先週よりも慣れてきて、嬉しそうに尻尾を振っていたので安心しました。
実は、パピークラスに出席することで、私自身いろいろ興味深いことを学んでいます。トイレトレーニングや、甘噛みの問題などは15年前にMaxを育てた時以来すっかり忘れていました。HollyもNoahも成犬になってからアダプトしたので、トイレトレーニングもちゃんとできていましたし、家具や靴を噛むこともなく、手や腕に甘噛みの傷ができることもありませんでした。
さて、今日パピーたちが習ったことは、先週に引き続き、名前を呼んで注意を引くことと、お座りです。Sitはまだコマンドをいれずにハンドシグナルで練習しました。片手を手のひらを上に向けて犬の目の前で少し持ち上げるのがSitのハンドシグナルです。Noahはもうすでに習得しているので完璧です。
それからPetsMartの店内でloose leash walk(引っ張らないで歩く)の練習も少ししました。Noahはすでに中級クラスでこの練習もしていたので、インストラクターのAllisonさんに褒められました。
ところが、この練習から教室に帰ってきたパピーたちは少し運動したために一斉に興奮していました。そしてまたリードを放して遊ばせることになったのですが、パピー同士だんだん仲良くなってきたために、飛び回ったり、絡み合って走り回ったりし始め、Noahがちょっとナーバスになってしまいました。そしてNoahに飛び掛ろうとしたジャックラッセルMixにSnapしてしまったのです。ジャックラッセルMixはキャンとないて逃げました。身体の大きさの比率からしたらNoahは10倍以上大きいのです。それはびっくりするでしょう。幸い威嚇しただけで怪我もありませんでしたが、私はすまない気持ちでその飼い主に謝りました。このときまで今日のNoahの上達振りを見ていて嬉しかった私でしたが、また胸に大きな塊を抱えて帰宅しました。やっぱりこのクラスはパピーが多すぎてNoahには無理かもしれません。(土)朝9時のCarolのクラスだけにしたほうがいいのでしょうか。
(土)朝9時のクラスは、コリーのパピーとヨーキーのパピーの2匹だけでした。コリーとNoahが先に来ていたので少し遊ばせることにしました。ところがボールを咥えていたNoahにコリーが近づいたとき、NoahはやっぱりSnapしてしまいました。パピーは驚いてキャンキャンと大声で啼いたので、飼い主は噛まれたのではないかととても心配しました。私はパピーに怪我がないことを確かめて謝りましたが、飼い主は硬い表情を崩しませんでした。それももっともなことだと思います。私が逆の立場でも自分の可愛いパピーに危害を加える犬に対しては許せないでしょう。もともとパピーにクラスにこんなに大きな、しかも問題を抱えた犬がいること自体がパピーの飼い主に不安を与えていたことでしょう。
そこで私はインストラクターのCarolに、このままNoahを家へ連れ帰り、クラスにはもう出席しないことを告げました。残念ですがここにもNoahの居場所はなかったのです。(木)の夜のAllisonのクラスでも、大勢のパピー達が跳ね回って遊ぶのに、Noahは仲間に入れませんでした。結局あっちのクラスも止めることにしました。Noahにはもっと自分を取り戻し成長する時間が必要なのでしょう。いままであなたのために良かれと思っていろいろ試してみたかれど、結果的には振り回してしまってごめんね、Noah。もう無理しなくていいよ、うちに帰ろう。うちだったら安心してHollyや老犬Maxとも仲良くできるものね。
そんなわけで、パピークラスも中退してしまったNoahですが、毎日のドッグパークとたまにRickのいる日にドッグデイケアに預けることで、まずはリードなしで他の大勢の犬達に慣れていって欲しいと願っています。トレーニングはその後、いえ、もう自宅で私が行うことに決めました。Hollyの躾け教室を通して、Positive Reinforcement (陽性強化) によるトレーニング方法とそれぞれのコマンドの導入の仕方を学んだことは私にとってとても勉強になりました。ですからNoahはすでにSit, Down, Stay, Wait, Come, はマスターしていますし、散歩の時のloose leash walkもほぼできるようになってきています。
今回のNoahのトレーニングクラスの問題を通して、遅ればせながらそれぞれの犬に、それぞれふさわしいトレーニングのやりかたがあることに気付いたNoahのママでした。(2007/6/14)(MaxHolly&Noahのママ)