老犬との暮らしMax(4)穏やかな老犬との暮らし
4.穏やかな老犬との暮らし
老犬との暮らしは、健康でいてくれる限りにおいて、とても穏やかでいいものです。すっかり馴染んで知り尽くした相手。新しい発見もない代り、心配や不安もない。毎日の生活のペースがわかっているので、いちいち大騒ぎすることもありません。ところがHollyはまだ若いし、いろいろ要求の多い子です。散歩やご飯の催促はもちろんのこと、ちょっと留守にしようものなら、帰宅したときが大変。出かける前も支度を始めると、置いていかれると思ってソワソワ、ドキドキ。ワンワン吠えまくります。会社に行くのは毎日のことなので、どうやら諦めてはいるようですが、それでも悲しそうな声を出し、拗ねてみせます。Maxはさすがに年の功。どこへ行っても必ず帰ってくることを今までの13年の経験から理解しているのであわてません。
お気に入りのソファーでほとんど寝て暮らしていますが、たまに起きてきて私を探して二階までやってきて、居る事を確認するやまた自分のソファーに戻っていきます。うとうとしていたかと思うと、遠くからやさしいまなざしでこっちを見ているのに気づくことがよくあります。何というか、空気のような存在ってこんなことをいうのでしょうか。そこに居てくれるだけでほっとするという感じ。空気が和んでくる感じ。
でもこんな穏やかな暮らしがいつまで続いてくれるのでしょうか。犬にとっての一年は人間の7年。来年の今頃はどうしているのでしょう。そう考えると、週日は会社があるので主人に任せっきりの散歩も、代わり映えのしない毎日に対しても、これでいいのか、Maxの残された日々をもっと充実したものにしなければいけないのかとも考えてしまいます。でもMaxにとっては自然体が一番いいのかも。いままで変わらない毎日が幸せなのかもしれません。うちに来てから今まで、これといった病気もせずに健康でいてくれて、いつも家族の話題の中心 (若い頃は本当にいろいろやってくれましたから) でいてくれて、上手に歳を重ね、上手に老いを受け入れて、願わくば長患いすることにく私の腕の中で苦しまずにその生涯を閉じて欲しいと思っています。こんな老犬に感謝。(2007/6/23)(MaxHolly&Noahのママ)