盲導犬導入からやっと50年
盲導犬導入からやっと50年
日本で最初に盲導犬を育成したアイメイト協会は50年を超えたそうです。あのチャンピイから50年なんですね。当時の訓練士だった塩屋さんも健在のようです。
でも日本はまだ50年です。英国やドイツの盲導犬の普及率に比べて、まだまだ少ないのが現状です。盲導犬を筆頭に補助犬に求められているモノは、障害のある方が積極的に社会への参加をすすめるために補助する犬ということです。
この補助犬は、障害者のために訓練し人の助けをするのですが、同時に犬に無理のない仕事をしてもらうことも考えられています。人の福祉と動物の福祉、双方がバランスを保ってこその障害者補助犬なんですね。
補助犬となる犬達にとって仕事を持って大好きな人と一緒にいられて感謝される。これが補助犬の理想だと思います。(2007/10/8)(LIVING WITH DOGS)
質高い盲導犬提供して50年 練馬の『アイメイト協会』 送り出したペア1000組以上
盲導犬と視覚障害者の訓練などを行う「アイメイト協会」(練馬区)が、国内初の盲導犬を誕生させてから今年で50年、送り出した盲導犬と使用者のペアは、千組を超えた。塩屋隆男理事長(52)は「多くの人に支えられて質の高い盲導犬を安定して提供してきた。今後も視覚障害者の自立のために実績を重ねたい」と話している。
協会の前身「日本盲導犬学校」は、塩屋理事長の父賢一さん(85)が1950年に設立。家庭用の犬の訓練をしていた賢一さんは、「犬の素晴らしい能力を役立てたい」と盲導犬の育成に取り組み始めた。マニュアルもなく、自ら目隠しして生活しながら視覚障害者に必要な手助けを考え、約2年間かけて57年、国産第1号の「チャンピイ」を誕生させた。
現在は、研修生も含め約15人の歩行指導員が、盲導犬の訓練や使用者への歩行指導をしている。候補犬の繁殖や、訓練開始まで約一年間の飼育などは、ボランティア家庭が担っている。
塩屋理事長は「人の手を借りずに自由に外出できることの素晴らしさは計り知れない」と、視覚障害者にとっての盲導犬の意義を強調する。
一方で、利用者は何もしなくても盲導犬が案内してくれる−などの誤解や、盲導犬ばかりに注目が集まっている現状を危惧(きぐ)し、「障害者の社会参加を支援していくという本来の目的を多くの人に理解してほしい」と訴えている。 (2007/10/8)(東京新聞記事より)