隣人の命を救ったシバ犬
隣人の命を救ったシバ犬
飼い犬が近所の人の急を知らせ、命が助かった記事があった。
犬は飼い主だけではなく、いつも周りにいる身近な人の急変を知らせる能力がある。
犬には計り知れない能力があるが、その能力を伸ばしてあげられるのは飼い主の愛情だと思う。
子供に噛み付けと仕掛けたバカな飼い主がいたが、犬の能力をそんなことに使って欲しくない。こんな飼い主は犬と暮らす資格を剥奪して欲しいモノだ。(2007/10/14)(LIVING WITH DOGS)
柴犬、隣人の命救う 転落し意識不明、ほえて通報
浜松市天竜区水窪町の大沢地区で、柴犬(シバイヌ)が人命を救った。急斜面を転落、意識不明となった男性の事故をほえて周囲に伝え、発見された男性は九死に一生を得た。住民たちは「地元の誇り」と忠犬の活躍を喜んでいる。
事故が起きたのは9月8日。同地区のNさん(76)が茶畑で農作業中、足を踏み外して転倒した。斜度50度近くある急斜面の茶畑から転げ落ちたNさんは右半身を強打、気を失った。
「キャン、キャン、キャン!」―。めったにほえない柴犬の「ジョン」(オス4歳)が、Nさん宅前でほえた。ジョンは普段、Nさんの後ろを付いて歩き、農作業をするNさんの近くで遊んでいる。Nさんの近くを離れ、異常にほえたてるジョンの様子に胸騒ぎを感じた妻のM子さん(72)は、隣に住むジョンの飼い主のBさん(74)とジョンの後を追いかけた。
たどり着いた茶畑の中には、右目の下から出血して顔面を血に染めたNさんが倒れていた。M子さんによると、Nさんの顔は、内出血していたのか、どす黒くなっていた。目の前の光景に、足がガクガク震えたという。
救急車で市内の病院に運ばれたNさんの意識が戻ったのは、事故から3日目だった。Nさんは、目が覚めて見た集中治療室の白い天井を今でも忘れないという。
一時は右目の失明も危ぶまれたが幸いにも免れ、脳は後遺症が残るほど強打していなかった。切れた目の下を縫合し、20日ほど入院した。9月末にようやく退院できた。
Nさんは「ジョンがいなかったら、今ごろどうなっていたか分からない」と振り返り、妻のM子さんは「ジョンが教えてくれなかったら、主人は出血多量で生きていなかったかもしれない」と話す。
Nさんは現在、リハビリに励み順調に回復している。ジョンは何事もなかったように、庭先でのんびりとくつろいでいる。 (2007/10/13)(静岡新聞記事より)