老犬との暮らしMax(12)Maxらしい最後

12.Maxらしい最後

私は今日は早めに帰宅するつもりで出社しました。
お昼ごろ家に電話を入れゴードンにMaxの様子を尋ねると、朝からずっと寝ているとのこと。以前にも発作の後はしばらく安静に寝ていてよくなったことがあったので、今度もそうなるとばかり思っていました。午後になってゴードンから、Maxが熟睡しているのでちょっと銀行まで行ってくると連絡が入りました。
ところがそのほんの20分ほどの間に、Maxは一人で、誰にも看取られずに虹の橋を渡って行ってしまったのです。まるで一人っきりになれる時間を待っていたかのように。。。

私はあわてて帰宅しました。運転しながらどうして今日会社を休まなかったんだろうと後悔でいっぱいでした。Maxは安らかな寝顔で、いつものように今にも上目遣いに私の顔を見てくれそうな感じがしました。
しかしMaxの心臓はもう動いてはいませんでした。身体はまだ温かく、私はMaxに寄り添ってただ泣くことしかできませんでした。Maxの頭や頬やビロードのような耳に口付けしながら、Maxの匂いをずっとずっと覚えていたかったのです。骨と皮だけになったMaxの背中をさすってその温もりをこの手に沁み込ませたかった。なんとあっけない逝きかただったのでしょう。もっともっと面倒をかけて欲しかったのに。これからが介護の本番と思っていた矢先だったのに。でもMaxは今は楽になって虹の橋の彼方で昔のように飛びまわっているのだろうと思うと、人間の勝手で命を引き伸ばさなくてよかったとも思えるのです。
(2007/10/15)(MaxHolly&Noahのママ)

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