健康な盲導犬の繁殖
健康な盲導犬の繁殖
盲導犬は繁殖ボランティアの元で生まれますが、これまで同じ血統から育成してきたため、遺伝的な欠陥がある犬もでてしまったことがありました。股関節形成不全の犬が仕事をしている姿は何とも痛々しかったのです。
日本動物遺伝病ネットワークで全頭検査の上、不適格な犬での繁殖を止めたことでかなりな発病を押さえることが出来ました。
そんな状況下で、日本、韓国、台湾が繁殖のネットワークを作り、健康な盲導犬を繁殖させようと発足しました。
たくさんの盲導犬を待っている視覚障害者の方がいます。健康な盲導犬が増えていくことを願いましょう。(2007/11/23)(LIVING WITH DOGS)
盲導犬繁殖「世界の輪」日韓台の組織、英と連携
国内の盲導犬の育成施設が海外の施設と連携して繁殖させる試みが活発になっている。最近では、日韓台の組織が、英国からの凍結精液による人工授精で子犬を誕生させた。盲導犬を希望する視覚障害者は7800人とされるが、国内の盲導犬は今年3月末現在で965匹。不足解消へ新たな動きとして注目されている。
人工授精に成功したのは、日本8、韓国1、台湾2、計11の盲導犬育成施設でつくるアジア・ガイドドッグ・ブリーディング・ネットワーク(AGBN、事務局北海道盲導犬協会)。
盲導犬は子犬の時に去勢・不妊手術を受ける。適性のある犬が繁殖犬になっているが、全国9施設で計136匹(06年度末)と少なく、血統面で行き詰まりが懸念されている。国を超えた施設間で連携していこうと、02年4月にAGBNが発足。優秀な盲導犬の繁殖を支援してきた。
英国からの凍結精液は、英国盲導犬協会の協力を得た。住友生命が、総額1千万円を助成。調査や交渉に、同社ロンドン駐在員が協力した。
北海道盲導犬協会で今年8月、米国から来たラブラドールレトリバーに授精され10月7日、札幌市内で4匹が生まれた。札幌、横浜、名古屋の施設で繁殖犬となる。11月5日にはさらに6匹が誕生した。
AGBN運営委員会幹事の北海道盲導犬協会所長は「国内での繁殖事業に新しい道が開けた」と話している。(2007/11/23)(朝日新聞記事より)