稀少動物が犬に襲われる
稀少動物が犬に襲われる
世界で奄美地方だけにしかいないアマミノクロウサギが、山中で死体で見つかり、一部の死体の傷跡から犬に襲われたと分かったそうです。野犬の餌になったという証拠がありましたが、中には、かみ殺しただけだったため、イノシシ猟の猟犬の“犯行”と見られているそうです。「飼い主がイノシシ駆除前に慣らすために山に放した」?
野犬は人が捨てて自ら狩った獲物ですが、猟犬は残念ですね。どちらも犬を適切に飼養していたら起きない出来事です。すべて人が招いてしまった人災でしょう。
(2007/12/15)(LIVING WITH DOGS)
アマミノクロウサギ:死骸確認数が急増…一因に野犬・野猫
鹿児島県奄美大島と徳之島に生息する国の特別天然記念物、アマミノクロウサギの今年の死骸(しがい)確認数が52匹と、昨年の約30匹から急増していることが奄美市で開かれた環境省の部会で報告された。同省奄美野生生物保護センターは原因の一つに「野犬・野猫」を挙げ、捕獲や遺棄防止の啓発活動の必要性を訴えている。
センターによると、52匹中30匹の死因は「不明」。「交通事故」と「犬、野猫による捕殺」が各11匹だった。昨年の「捕殺」は2匹だった。センターなどは今年4月以降、山中で野犬3匹、野猫17匹を捕獲。フンから、アマミノクロウサギの毛や骨などを確認した。「野犬、野猫の餌になってしまっている」と分析している。
一方、フンなどの調査で、生息数は減少傾向から回復しているとの報告もあった。アマミノクロウサギの生息数は奄美大島で2000〜4800匹、徳之島で200匹とみられる。
(2007/12/15)(毎日新聞記事より)