盲導犬不足に「凍結精液」輸入

盲導犬不足に「凍結精液」輸入

日本は盲導犬の歴史は50年ですが、まだまだ充分に普及しているとは言えません。
盲導犬を待っている視覚障害者の方々は7800人、ところが実働している盲導犬は1000足らずだそうです。
不足している理由に、盲導犬の繁殖犬から生まれた仔犬は優秀な血統であってもすべてが盲導犬になれるわけではなく、かつては股関節形成不全の犬がはからずも盲導犬として働いていることもありました。
健康な盲導犬を繁殖し育成することを目標に「アジア・ガイドドッグス・ブリーディング・ネットワーク(AGBN)」が作られましたが、この度、雄の子犬2頭がやってきました。父親は英国の優秀なラブラドールだそうです。健康で優秀な盲導犬繁殖犬になるそうです。(2008/1/20)(LIVING WITH DOGS)


盲導犬が足りない 繁殖、育成へ「凍結精液」輸入

視覚障害者のパートナーとして活躍する盲導犬。需要に追いつかない現状を打開しようと、国内外の盲導犬協会などが繁殖を協力する組織を立ち上げ、昨年11月、生まれた子犬が横浜市にやってきた。「今後はさらに協力を進め、盲導犬を増やしていきたい」と関係者が意気込む。
横浜市の日本盲導犬協会神奈川訓練センターに昨年11月末、オスの子犬2頭が贈られた。父親は英国の優秀な繁殖犬のラブラドールレトリバー。凍結精液を輸入し、人工授精で誕生した。盲導犬の親となる繁殖犬として育成される。
輸入に大きな働きをしたのは「アジア・ガイドドッグス・ブリーディング・ネットワーク(AGBN)」。国内の盲導犬訓練施設など8施設、台湾2施設、韓1施設の計11施設が平成14年に立ち上げた。どこも盲導犬の繁殖に苦労しており、情報交換や繁殖協力を進めるのが目的だ。
AGBNはこれまで米国や韓国などから凍結精液を輸入。盲導犬繁殖で世界的に進んでいる英国からは輸入が難しいとされてきたが今回、住友生命の「アシスタントドッグ育成支援事業」の協力を得た。

協力の背景には、国内の盲導犬が絶対的に不足している現状がある。

国内で盲導犬を希望している視覚障害者は約7800人だが、盲導犬の数はわずか1000頭足らず。国内には約130頭しか繁殖犬がいないため、年間生まれる子犬は約330頭。親が限られるため、盲導犬の条件をクリアできる子犬が得られにくく、盲導犬になれるのは3、4割程度だという。

「盲導犬の繁殖は欧米が先進的。欧米と協力してやっていくことが東アジア全体の底上げにつながる」と同センターのNさん(49)。
今回の英国からの凍結精液では複数の子犬が生まれ、各地の施設に贈られており、優秀な繁殖犬として期待されている。
今年は米国から繁殖犬2頭をもらう予定。Nさんは「欧米の協力を仰ぎながら盲導犬の育成システムを確立し、将来は欧米にも協力できるようになりたい」と話している。(2008/1/20)(産経新聞記事より)

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