動物孤児院 (43)マルタ島の犬保護情報 その2


マルタ島の犬、ドイツへ渡る

マルタ、スペイン、ポルトガル、ギリシャといった南欧では、動物愛護の点ではまだまだ遅れています。山に要らなくなった猟犬を捨てるハンターは後を絶ちません。観光地の野良犬は北欧やドイツのツーリストが哀れに思って買って与えてくれるドッグフードを待っています(シーズンがオフになると餓える)。殺処分に至っては自分たちの方法で適当に(残酷な方法で!)行うことが多いのです。私など休暇で南欧に行っても、つい哀れな犬たちのほうにばかり目が行って、ちっとも楽しむことができません。結局は地元の動物ホーム(多くはドイツ人が経営している)に出向いて、いくらかのお金を置いてくることになります。土地で発行しているドイツ語のパンフレットなど開けば、必ずといっていいほど、「私たちの犬猫ホームを訪ねてください」といった広告があるので、ホームを探し出すのは簡単です。
いくつものドイツの団体がこういった国のホームを援助しています。マルタ島の例で述べたように、ドイツのETNという団体は90ヶ所のホームや別の団体と協力し合っているそうです。

マルタ人のフェネシュさんが経営するこのホームの犬たちは全員避妊去勢してあるので、最近は全体数が落ち着いてきたそうです。
また、日本と同じくマルタでも、売れない子犬は殺してしまうブリーダーがいて、フェネシュさんは嘆いています。彼の「子犬保育園」には、ブリーダーが殺すつもりだった子犬や、捨てられていた子犬たちが心ある人に救われて連れて来られます。まず伝染病にかかっていないかどうかを見るために、数日間隔離した後、健康であることを確認したら、次は新しいファミリー探しです。昨年はドイツの団体を通じて、幼犬、成犬50頭がドイツに渡ったそうです。

 

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