各地域にいて欲しい人材
各地域にいて欲しい人材
動物愛護の活動は、言葉や文章で語ることももちろん大切ですが、現場での草の根の活動は必須です。
ボランティアを募って、公園の放置糞を拾ったり、掃除したり、捨てられた犬や猫の保護から里親探し、飼い方の指導など、地元でこのような活動をする人がいてくれてこそ、その地域の動物愛護は進んで行くんですね。
そんな草の根の活動を地道にして下さっている方が福井市にいました。このような方が町や市に必ずいて下さったら、日本の動物愛護運動もあっと言う間に先進国並みになるんですけど。(2008/4/7)(LIVING WITH DOGS)
「WAN・WANファミリーの会」代表 藤永隆一さん ペットの飼育「正しく」
犬や猫の習性や生態に合った正しいペットの飼い方「適性飼養」を提唱する。「犬は暑さに弱く、メス猫は1年に10匹を超える子猫を生む。こうした習性や生態を理解して飼うことは、命の尊重につながる」。飼い主の意識改革を図ろうと2002年10月、「WAN・WANファミリーの会」を設立。福井市内を中心に、捨てられた犬や猫のもらい手探し、ショッピングセンターでの啓発イベントといった活動を続けている。
活動を始めたきっかけは15年前、犬や猫の保護活動をしていた知人から、飼い主のいなくなった犬を引き取ったこと。自分で飼い始めると、それまで気にならなかった近所のペットの様子が目に付くようになった。「真冬の吹雪の中、屋根のない野外につながれて放置されていたり、犬小屋周辺の排せつ物が掃除されないままだったりと、劣悪な環境で飼われている犬が多かった。これは何とかしなければと考えた」
団体職員としての勤務の傍ら、休日になると、会に情報が寄せられた捨て犬・猫のもらい手を探して回る。活動は人づてに徐々に広がり、新しい飼い主が見つかった犬・猫は5年間で80匹以上にもなる。
昨年9月には、「地域猫」と呼ばれる野良猫対策に取り組んだ。1999年に横浜市が始めた活動で、住民や行政などが資金を出し合って野良猫に不妊・去勢手術を施し、野良猫がいなくなるまで、住民が餌をやったり排せつ物の掃除をしたりしながら見守っていく。この方式に習い、福井市手寄で同会や猫好きの住民が資金を出し合い、メスの野良猫4匹に不妊手術をした。
「地域の住民が動物の命について改めて考えるきっかけになったはず。今後は行政も巻き込んで、この取り組みを広げていけたら」
現在、特定非営利活動法人の認証を県に申請している。「ペットの飼育は、命を預かるということ。飼い主は責任の重みを自覚してほしい」と力を込めた。(2008/4/7)(読売新聞記事より)