14年ぶりの子育て (36)思い出した歯磨きの習慣

思い出した歯磨きの習慣

私が発病してからちょうど1年が経過しました。
私の病気がまさかこんなにも長引くとは思いませんでした。感染症が原因でまさかの股関節の変形で痛みはどんどん増し、数回の検査手術の結果、とうとう、治療で大腿骨骨頭を切断しました。当然ですが歩けず6月からは車椅子での暮らしでした。それもどうにか9月末の最後の手術で人工股関節が入るようになります。きっと歩けるようになるでしょう。

マリヤとカレンの姉妹は私の側で、時にはおりこうさんに、時には困ったちゃんにと、闘病生活の中で、二人の存在は毎日の暮らしの励みになっています。

そんなある日の出来事です。

マリヤは赤ちゃんの時から、私がだっこして育てていましたので、いつも私の側にべったりなんですが、しかし私が発病してからは、満足に愛犬の世話は出来ませんでした。

左足を着けませんので家の中は歩行器でケンケンです。私が動くと先回りしてマリヤは一緒に付いて来ます。
私は就寝前の歯磨きをし始めると、マリヤは思い出したように私の膝の上に顔を置きました。そしてじっ〜と見つめます。

発病してからたびたびの入院で、マリヤの歯磨きはもっぱら大きな骨をかじらせていましたが、マリヤは私が歯磨きをしていると、こんな時はマリヤちゃんも歯磨きをしていたことを思い出したようです。

思わず、あまりのかわいさに「歯磨きしたいの?ちょっと待ってね」と自分の歯磨きを終えて、マリヤちゃんの歯ブラシで1年ぶりに磨いてみました。覚えていたんですね。

マリヤが歯磨きを終わるとカレンが後ろで待っています。「私も!」といつも割り込んでくる子です。二人ともしっかり歯磨きをさせてくれました。

歩けないことで、犬達の世話は十分に出来ませんでしたが、せめて歯磨きが出来て良かったと思います。そしてほんとにこの子達と暮らしていて良かったとあらためて思いました。

(2008/9/4)(LIVING WITH DOGS)

サブコンテンツ

カテゴリー

このページの先頭へ