フォスターファミリー体験記 – Lilah&Otis(2)

フォスターファミリー体験記 – Lilah&Otis(2)

OtisがNancyの家にアダプトされてわずか2日後、彼女からメールが入ってきました。Nancyの家で新しいファミリーと幸せに暮らしていることを祈っていましたが、彼女の報告に私は絶句してしまいました。なんとあのおっとりとして甘えん坊のOtisがNancyのご主人のJayの背中に向かって威嚇し、噛み付こうとしたというではありませんか!JayはどうにかOtisになついてもらおうと努力したそうですがOtisはすっかり怯えてしまい、この犬を飼うことはできないから返却するようにとご主人に言われてしまったそうなのです。

Otisは決して攻撃的な性格ではなく、このような行動は恐怖からくるものでゆっくりと時間をかけてOtisに慣れてもらうしかないと思うのですが、その一方で望まれていないファミリーにOtisを一日でも長く留まらせておくのはOtisにとってよくないと思いました。そこで私は退社後Nancyの家と私のオフィスの中間点で待ち合わせOtisを引き取ることにしました。

待ち合わせ場所に先に着いた私を車の中から見つけたOtisはNancyが駐車場に止める間もじっと私を見つめていて、私がドアを開けるやキスの雨を降らせてくれました。「お帰り、Otis。もう心配しなくていいよ。うちに帰ろうね。Lilahもまだいるよ。」Nancyはたった二日だったけれどOtisを手放すのが辛いと言ってくれました。200ドルのアダプト料は寄付金としてキープして欲しいとのことでした。

先日ドッグパークで会わせたときにご主人にも来てもらうべきでした。初めての家で、ほんの2時間ほど前に会ったばかりのNancyがご主人に引き合わせたのがいけなかったと思いました。もともと怖がりのOtisですから、私かフォスターママのGeriが、Otisを安心させながらご主人のJay(身長185センチの大きな体格で低い声で話す)に近づければ少しは違っていたのかもしれません。でも、すべて後の祭り。今度こそはあなたにピッタリのファミリーを見つけるからね。

さて、Otisが戻ってきた我が家は大変でした。なんと30キロ近い犬が5匹になってしまったのですから。たまたま主人の誕生日でしたが、頼み込んでフォスター犬2匹を許してもらいました(笑)。いつものドッグランに5匹を連れていくのは大変だったので、またまたご近所のりんごちゃんちの私設(?)ドッグランのお世話になりました。

さて、Lilahのほうには嬉しいニュースがあります。Corvallisという車で1時間半ほどのところに住む、猫を飼っている若いカップルがPetfinder でLilahを見つけて我が家に会いにきたのです。このカップルは男性のMattのほうが週3日夜間勤務で、Aliciaは週4日日中勤務なのでかならずどちらかが在宅するという、分離不安が少しあるLilahにとっては絶好の条件です。しかもLilahは、猫と仲良くできるという彼らの一番の条件を問題なくクリアーしています。AliciaもMattもすっかりLilahを気に入ってくれました。丁度ポートランド空港でピックアップしてきたというAliciaのお母さんも一緒でした。お母さんを再び空港に送ることになっている来週の(土)まで預かって欲しいとのことで、アダプションの書類を記入し、小切手を受け取りました。あと一週間一緒にいられるので私の心構えもできそうです。Lilahは本当にピッタリの飼い主に出会えてよかったと心から思いました。

ところでOtisですが、Aliciaとお母さんにはなんともなかったのですが、このMattには初め後ずさりして吠えてしまったのです。でもMattは犬とともに育ったために犬のこのような反応には慣れていました。「大丈夫。そのうち慣れるよ。」と言い、人懐こいLilahを相手にしながらOtisのほうを無視していました。無理強いするよりはOtisのほうから近づいてくるのを待っていたのです。OtisもLilahが安心して撫でられているのをチラチラと気にしながら、やがてMattに近づいて、とうとう耳の後ろを掻いてもらいながらMattに寄り掛かるまでになりました。「Otisもとってもいい犬だね。きっとこの仔を分かってくれる飼い主が見つかるよね。」とMattも太鼓判を押してくれました。そう、あせらずにあなたが本当に幸せになれるファミリーを見つけようね、Otis。(2008/9/4)(Holly,Noah&Daisyのママ)

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