お粗末な県職員採用現場

お粗末な県職員採用現場(補助犬)

身体障害者の社会参加を広げていくことは福祉国家として当然のことなんですが、町の中はまだまだバリアフリーの普及も十分とは言えない状況ですよね。

特に補助犬を伴っての障害者の社会参加は、近代福祉国家として動物福祉の面も合わせて大きな意義があると思っています。

厚生労働省が率先して身体障害者補助犬の普及を推進して行く必要がありますが、そんな背景を全く無視した県がありました。

障害者を職員として採用することは公共機関では当然のことですが、その試験に補助犬を同伴できなかったという事実があったそうです。補助犬はユーザーの手足目耳になる大切なパートナーです。手足目耳を持たずに試験に来いと言ってるようなもの。情けないですね。日本って、こんな常識も通らない国なんでしょうかね。(2008/12/29)(LIVING WITH DOGS)


兵庫県:採用試験で介助犬拒否「犬嫌いに配慮」

兵庫県が先月、身体障害者向けに職員採用試験を実施した際、女性受験者の「介助犬同伴で受験したい」との申し出を拒否していたことが分かった。女性はやむを得ず犬を家族に預けたが、「介助犬と使用者は一体。不安でしかたがなかった」と訴えている。公共施設への介助犬同伴受け入れは「身体障害者補助犬法」(02年施行)で義務づけられており、同法を所管する厚生労働省も「法的に不適切な措置で、残念な行為」と指摘している。
介助犬は身体障害者の代わりに物を拾うなどの介助動作をし、用がなければ静かに待つよう訓練されている犬。受験したのは、車いすで介助犬と暮らす同県宝塚市の女性(26)。採用試験は11月19日、神戸市中央区の県施設「県立のじぎく会館」などで実施された。
この女性が受験書類に「介助犬同伴」と記して応募したところ、採用担当の職員課から「犬を連れてくるなら試験中は別室で預かる」との連絡があり、介助犬の役割を説明しても受け入れられなかったという。
試験は学科や面接など午前、午後に分かれて実施された。女性は「介助犬は常に一緒にいる存在。離れるのはとても不安だった。長い時間他人に預けて世話が行き届くかも分からず、自宅に置いて受験するしかなかった」と話す。結果は不合格だった。
同課は毎日新聞の取材に「犬嫌いやアレルギーの人がいる可能性もある」などと釈明。しかし同じ県の障害者支援課は「(職員課の)補助犬法への認識不足があった。配慮が欠けていた」と過失を認めたうえで、「犬アレルギーの人がいれば、使用者に介助犬同伴で別室で受験してもらうなどの措置を取れたはずだ」と指摘した。
一連の対応に「日本介助犬使用者の会」(宝塚市)の木村佳友会長(48)は「障害者の手足となってくれる介助犬は、目の不自由な人の白いツエと同じ。県は法律の普及をリードする立場でもあり、考えられない対応」と批判している。(2008/12/29)(毎日新聞記事より)

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