フォスターファミリー体験記 – Jolene(2)

Jolene(2)

Jolene(ジョリーン)はとても遊び好きなので、うちの3匹の犬達を遊びに誘います。その対象に一番なりやすいのは、やっぱり歳の近いDaisyです。Hollyはどことなくよそよそしくて相手にされないような雰囲気があるし、NoahはしつこくするとSnapされる可能性があることを、賢いJoleneはすでにしっかりと把握したようです。Daisyはガウガウと噛み付くまねをしながらもJoleneの誘いに乗ってしまい、この若い二匹はよく遊ぶようになりました。猫のOliverはどうかというと、この新入りがちょっと苦手です。というのはNoahがOliverと追いかけっこをするときは、お互い慣れた仲なのでNoahが手加減するのを分かっていますが、Joleneは全速力でOliverを追い回してしまうからです。でもOliverにはゲートで仕切られている二階へ逃げるという手があるので大丈夫。(笑)

Joleneはこのように犬や猫だけではなく、人間も大好き。うちの主人に対しても甘え上手で、テレビを見ている膝の上でおとなしく抱かれていたり、そのまま安心して眠ってしまったりするので、日頃三匹でも大変だと言っている彼が「この仔もうちで引き取ろうか。」などと冗談交じりで言い出す始末です(笑)。

ご飯は4匹一緒に食べさせていますが、JoleneはHollyも顔負けなほどの早食いで、5秒以内に完食です。一度Noahがまだ食べているときに彼のボウルに近づいてガッと怒られてからは、Daisyのボウルを狙っていますが、この二匹だとけんかになりかねないのでいつも私が見張っています。うちの仔達はいくら先に食べ終わってもお互いの食事に手(口)を出すことはないのですが、Joleneにはもう少し修行が必要ですね。全員が終わると4匹がすべてのボウルに食べ残しがないか点検しています。

うちでは年功序列でHolly, Noah, Daisyの順をくずさないようにしています。散歩だけはHollyとDaisyを一緒に連れていき、Noahが後になるのですが、彼は待っていれば必ず自分の番がやってくることをちゃんと理解しています。Joleneに彼女がこの序列の一番最後にいることを分からせるために、3日目の夜から私が夜縫い物をする間、いつものように牛の蹄の乾燥させたもの一つを順番に齧らせることにしました。この蹄は固いので長持ちしますが臭いのが玉に瑕。CDをかけて、一曲ずつぐらいの長さだけ齧らせます。Joleneは自分の番がいつ回ってくるのか分からないので落ち着きません。横取りしたくてそばまで行くのですが、そこはこの三日間で築いた犬仲間の暗黙の了解とマナーで、じっと我慢の仔です。うちの仔達もいつもとちょっと違い、完全にJoleneを信頼しきっていないための緊張感が少し見られます。それにしてもJoleneは本当に上手にとけこんでくれたというのが私の正直な感想です。

こんなに天真爛漫で、人にも犬にもフレンドリー、しかもたったの20ポンドとちょうどいい大きさですが、いわゆる愛玩犬というイメージではなく、普通の犬をコンパクトにしたという感じのJoleneですから週末にはきっと新しい里親が見つかると思っていましたが、案の定(金)の朝Annetteという以前の同僚から是非Joleneに会いたいというメールが入っていました。犬好きの友達何人かに写真を送っておいたのです。Casual Fridayでジーンズで出勤していた私はお昼休みに急いで自宅からJoleneを連れて職場にもどりました。エレベーターは犬を乗せてはいけないと言われていたので地下一階のガレージから三階のオフィスまでJoleneと階段で上り、私のデスクの下でAnnetteが来るまでKongなどのおもちゃで遊ばせながら、私は午後の残った仕事を片付けました。Joleneはとってもいい仔にしていてくれました。どこからか噂を聞きつけて同僚達がJoleneを見にやってきて、皆開口一番“She is adorable!(なんてかわいいの)”Joleneが一歳半でこれ以上大きくならないと聞くと、“Perfect size!”。

AnnetteももちろんJoleneをとっても気に入り、自宅に連れ帰り一晩様子をみることになりました。AnnetteとJohnの夫婦には中学2年の娘さんと中学3年の息子さんのほかに犬が一匹と猫が三匹いて、どの仔もシェルターから迎えた仔ばかりです。夜電話で様子を聞いてみたところ、猫たちともうまくやっているし、もう一匹の気難し屋の犬(Brittany Spanielのミックス)とも仲良くやっているそうです。Joleneはとうとう新しい家族を見つけました! Annetteのうちなら安心。それにときどき写真もメールしてくれるというし、よかった、よかった、本当に嬉しい!

今夜珍しく主人がこう言いました。「今日の午後はJoleneがいなくて寂しかったよ。あのチビ今頃どうしてるんだろう。」と。
それはいっつもフォスター犬が行ってしまったときに私がいうセリフでしょうが!

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