バクダッドの野犬達の処分方法と日本
バクダッドの野犬達の処分方法と日本
バクダッドが紛争地域になったのはもうずいぶん前の事でした。あのフセイン政権下で最後に野犬処分を行ったのが2003年だそうです。5年以上も野犬は野放し状態になっており、数千頭が町中をうろついており、住民を襲ったり危険な状況に陥っているそうです。
昨年から野犬処分が再開されました。しかしその処分方法は非常に残酷な方法です。
猛毒のストリキニーネ入りの肉で毒殺、又は銃で撃ち殺されます。
もちろん人の安全が一番ですが、増えすぎてしまった野犬の処分に1頭毎の厚い処分方法は不可能とのこと。それに対し動物虐待防止協会(SPCA)インターナショナルが「非人道的だ」と反対の声を上げたそうです。
確かに毒入り餌、銃殺は野犬処分としては野蛮で残酷です。
しかし、かつての日本の野犬処分時代はどうだったか?日本は狂犬病発症を押さえるために、野犬狩りを始めました。そしてその処分方法は二酸化炭素での窒息死です。現在も60年近くこの方法をまさに踏襲しています。
もういい加減、旧時代的な処分方法は止めていただきたいです。残酷な処分方法を日本は行っていることを認識しなくてはなりません。それこそSPCAに日本の不要犬処分方法を指摘してほしいです。
日本は紛争地域ではないんです。そして処分しなければならない犬達の数も、ずいぶん減っているんです。だから処分方法をもう変えましょうよ。(2009/2/23)(LIVING WITH DOGS)
バグダッドの野犬処分作戦に愛護団体から批判
路上で毒入りの肉を食べた子犬はけいれんを起こし、15分もすれば息絶える。数キロ先では、胴体を銃で撃ち抜かれた別の犬の遠ぼえが、街角に響きわたる。いずれも、バグダッド市が昨年11月から始めた野犬処分作戦の場面だ。動物愛護団体は「残酷な扱い」と批判するが、市当局は「ほかに選択肢はない」との立場を貫いている。
同市では旧フセイン政権下の03年を最後に野犬の処分が中断し、数千匹が街にあふれて、住民への襲撃や狂犬病感染などの懸念が強まっている。作戦は獣医と警官、当局職員の合同チームが実施。獣医はネズミ駆除などに使われる猛毒のストリキニーネを、肉に混入させて路上にまく。それでも生き残った野犬は、警官が散弾銃で射殺する。
「私にも動物を哀れむ気持ちはある。だが、すべての野犬にワクチンを打つことも、病院へ収容することも不可能だ」と、担当の獣医は語る。
この作戦に対し、動物虐待防止協会(SPCA)インターナショナルが「非人道的だ」と反対の声を上げた。SPCAの報道担当者は、「イラクには紛争地域ゆえの問題も多い。だが、似たような条件の国で去勢処置やワクチン投与がうまくいった例もある」と説明する。
SPCAはイラク政府に支援を申し出たが、返ってきたのは「野犬問題はバグダッド市当局の責任」との回答。その市当局は、「現状では殺処分が精一杯」と繰り返すばかりだという
地元住民らによると、宗派抗争で多数の死者が出た地域では、放置された遺体が犬のえさとなった時期もあり、その影響で人間を襲う攻撃的な野犬が増えたともいわれている。
市内のある女子高校では、登校中の生徒が野犬の群れに襲撃されるケースが続発。「動物好きで、家では犬を飼っている」という生徒も、「野犬の処分はやむを得ない」と言い切った。同校の校長は、「医薬品が不足していて、犬にかまれたり狂犬病に感染したりしても対応できないのが現状。野犬処分を批判する人々は、動物の権利を主張する前に住民の人権に目を向けてほしい」と話している。(2009/2/22)(CNN記事より)