「動物ふれ愛ランド下関」の殺処分施設
「動物ふれ愛ランド下関」の殺処分施設
日本は狂犬病予防法の施行により、野犬を捕獲し殺処分の必要性から、当時安価で処分できる二酸化炭素での殺処分施設を全国に作りました。
二酸化炭素での殺処分は、犬猫に苦痛を与えます。
残酷な処分方法を改めて欲しいと動物を愛する人たちは要望を示していますが、すべての施設を作り直すには多額の費用がかかるのが現実です。捨てられる犬、不要犬として持ち込まれる犬がなくなれば殺処分をしなくて済むのですが。
下関市の新しい施設では麻酔によって死に至らしめる処分法が採用されるそうです。
残酷な殺処分方法の施設が一つ減りました。
日本の殺処分数は20年前、10年前に比べて格段に減少していますが、そうは言っても、すべての犬が生き残れるような施設もなく、どうしても殺処分しなければ施設はあふれかえってしまいます。
古い殺処分施設を殺処分のために使用せず、本来の保護施設として使って行ければ良いのですが。
そして、必要なことは、飼い主一人一人の認識を上げ、避妊去勢の普及をはかり、捨てない飼い主を増やしていくことが求められます。一歩一歩ですが、飼い主の底上げをはかることで確実に殺処分数を減らしていけると思います。(2009/3/21)(LIVING WITH DOGS)
麻酔使用、犬猫苦しませず処分 全国初の施設完成 /山口
麻酔を使い犬と猫を苦しませずに処分するという全国初の施設が下関市井田に完成し20日、現地で竣工(しゅんこう)式があった。4月から操業する。
犬や猫を新たな飼い主に譲渡したり、動物とのふれあい広場なども備えた「動物ふれ愛ランド下関」。市は15年ほど前から、動物を苦しませずに処分する方法を検討。従来の炭酸ガスではなく、人間にも使用する麻酔を吸引させる設備を完成させた。特殊な技術で麻酔を再利用しコストを抑えることができたため施設が実現した。総事業費は約10億円。
市によると飼い主が見つからないなどの理由で年間処分される動物は、犬猫合わせて国内で約40万匹、市内でも2000匹近くに上るという。
式に出席した市長は「本当は遺棄動物がいなくなるのが一番です」とあいさつした。市保健所の職員で施設開設に尽力してきた獣医師のMさんは「誰かが向き合わなければいけないこと。命の大切さを伝える施設になってほしい」と話していた。(2009/3/21)(毎日新聞記事より)