警備犬の活躍は漫画の中だけではない
警備犬の活躍は漫画の中だけではない
現在、日本で警察の警備犬に脚光があたっているそうだ。
講談社の週刊少年マガジンで連載されている「マッシュGO!!」は警備犬をテーマにしたコミックだそうだ。残念ながら私はまだ読んだことがないのだが。
コミックで警察犬(警備犬)を描くことで、これまでの警察犬の漠然としたイメージが、より身近に感じられ、これからの警察犬の理解に大きく影響するものと考えられる。
日本の警察犬をテーマにした読み物はこれまで無かったかもしれない。
実際に警察犬(警備犬)の出動は年々増加しているそうだ。
ドイツの警察犬訓練は完全に人と同じ家の中で暮らし、一緒に訓練所に通っているが、まだ日本では以前と同様に犬は檻の中でひとりぼっちで寝ている。
盲導犬もそうだが、人のパートナーとして仕事をする犬が檻の中で孤独であってはなにかしっくりしない。どうもまだ作業犬に対する福祉が進んでないと思うのは私だけであろうか?早くドイツ並の訓練方法になって欲しいと思う。
盲導犬などの補助犬は利用する方々の思いが本になって、たくさんの方に知られる機会もあるが、同じように警察犬、麻薬捜査犬、銃器捜査権、災害救助犬、林野捜索犬など、いわゆる仕事をする犬達に目を向けることで、犬がいかに人の暮らしの中で大切な友達であることを再確認出来るものと思う。
災害救助犬については、日本で阪神大震災時に富山から出動した坂井さんの書いた本「災害救助犬走る!」がある。(2009/5/9)(LIVING WITH DOGS)
(ご参考)警視庁 それ行けハナの捜査官
強盗犯人役の警察官にかみついて「逮捕」する警備犬 警察犬の中で、不審物発見や人命救助に優れた能力を備える警視庁の警備犬が脚光を浴びている。
昨年の出動件数は外国要人の滞在先警備や災害への派遣など約350件で、5年前の2倍に上った。人気週刊漫画誌では3月、警備犬をテーマにした連載がスタートし、警視庁は知名度の向上に期待を膨らませている。
「警備犬は刑事・警備・救助の全てをこなす伝説の警察犬なんや」――。週刊少年マガジン(講談社)の連載「マッシュGO!!」で、訓練所の職員からそう紹介される。主人公のマッシュは、2004年の新潟県中越地震で、土砂崩れ現場で男の子を発見した実在の警備犬「レスター号」(7歳)の子供という設定で、厳しい訓練を乗り越え成長していく物語だ。
原作は、海上保安官の活躍を描く漫画「海猿」の原作者でもある小森陽一さん(42)で、「警備犬は全く異なる種類の仕事をこなせる究極のスペシャリスト。漫画を通して読者に身近に感じてもらいたかった」と話す。編集部には連載開始以来、「警備犬の仕事の厳しさを知った」「こんな世界があったとは」などと、読者の反響が続いているという。
東京・多摩地域にある同庁警察犬訓練所には現在、現役のジャーマンシェパードのオス14頭が在籍。指示役のハンドラーと寝食を共にしながら、「伏せ」「待て」の基本動作から、爆発物の探索、被災者発見など高度なメニューを含め、1日4時間の訓練を繰り返す。
警備犬が、国内で初めて導入されたのは1980年。人間の5000倍以上と言われる嗅覚(きゅうかく)を生かし、当初は迎賓館などの周辺で不審物を探索する仕事が中心だった。国体や植樹祭の警備で出張するほか、94年以降はアルジェリアやモロッコの大震災など海外の被災地にも派遣されてきた。
外国要人が滞在することも多い帝国ホテル(千代田区)では「3年ほど前からは、VIPの客室も事前に捜索してもらっている」(広報課)という。14頭は民間企業の災害・テロ訓練にも引っ張りだこで、昨年の出動件数350回のうち、訓練のみの出動は約150回を占める。
同庁によると、欧米でも軍や警察に警備犬は配備されている。だが、不審物の捜索が専門で、災害救助の仕事までこなすのは世界でも同庁だけ。ただ、レスキュー隊員や捜査員にはまだ、警備犬の実力が知れ渡っていないという。「警備犬は人間の命を守る我々のパートナー。立てこもり事件の現場などでも活躍できる」。ハンドラー歴20年の山川良博警部(57)は、頼もしそうに教え子を見つめていた。(2009/5/9)(読売新聞記事より)