動物孤児院 (25)ある犬の命
(25) ある犬の命
一頭の犬の命がこうして救われた!などといった話を新聞で読むと、こちらの気分まで救われる。「よかったね、やさしい人たちが居合わせて!」と...。
これは3ヶ月ほど前に、スペインで起きたことだ。
スペインの飛行機が、マラガからオヴィエドという町に向かっていた。ところが、離陸後20分して、マラガに引き返すことになった。貨物室の空調が故障したのだ。
貨物室には、ダックスフントの「エミリオくん」が乗っていた。このまま飛行を続けたら、エミリオくんは凍死してしまう!
飛行機の乗客はみな、マラガに引き返すことを同意してくれた。かくして、エミリオくんはスチュワデスのお姉さんに抱っこされ、飛行機は1時間遅れで再び、オヴィエドへ向かったのである。「乗客のみなさん、ありがとう!!!」
(2004/10/29)
(小野千穂)