子供が動物を慈しむ心を養うには
子供が動物を慈しむ心を養うには
子供の頃に、大人である親や祖父母が、生まれた子犬や子猫を捨てるのを当たり前のようにしていたら、生まれたら捨てれば良いと勘違いして当然のように親のまねをするでしょう。
日本は経済の高度成長期には、狭い家で家族が肩を寄せ合いながら暮らしていました。残念ながら犬や猫と暮らせない環境だったのです。
すこし余裕が出てきた頃、犬や猫と暮らす人たちが出てきました。
TVには欧米のファミリードラマで犬が家の中で家族として暮らしている姿を見て、こんな暮らしがしてみたいと思う人たちが育ってきました。
動物愛護運動を進めるには、これからの時代を背負っていく子供達に、犬や猫の小さな命を大切にすることを知ってもらうことが一番の早道でしょう。
動物虐待をする子供が成人して、殺人事件などを起こす確率が高い事は、知られてきています。
捨てない飼い主を作るためにも、子供達に動物の命を慈しむ心を養っていきたいですね。
埼玉県と埼玉の愛護団体が協力して、子供達に「命を慈しむ教室」を開催しているそうです。
このような機会をたくさんの地域が行っていくと良いですね。動物に優しい子供達を育てていきましょう。(2010/3/10)(LIVING WITH DOGS)
犬猫殺処分:減らせ! 子供たち、命の大切さ感じて /埼玉
◇県、動物と触れ合う活動に力 団体仲介で広がる譲渡の輪
県内で08年度に殺処分された犬と猫は7104匹。減少傾向にあるものの、「最後まで責任を持って育てる」という飼い主のモラルが徹底されているとはいえない数だ。県は「殺処分の半減」を目標に掲げ、簡単に飼育放棄する大人にならないでほしいと願い、動物を連れて小学校を訪ねる活動にも力を入れる。
県などの統計によると、保健所などに収容される動物の減少に伴い、犬猫の殺処分数も年々減少している。それでも「病気になった」「転居する」「増えすぎた」など、飼い主側の都合で飼育放棄され、殺処分のために県動物指導センター(熊谷)に連れて来られる犬猫は後を絶たない。
センターは、子供のうちから動物の適切な育て方に関心を持ってもらおうと、センターや保育園、小学校で「命を慈しむ教室」や「人と動物のふれあい教室」などを08年度、計250回開催した。これらの機会に動物と触れ合った子は1万人を超えた。
センター職員の大畑佳代子さんは「子供たちは、動物が生きていることを感じ、命を尊重する心を培うだけでなく、簡単には育てられないことも知る。教室は飼育放棄する大人を増やさないための最初の一歩」と話す。
センターは、こうした活動に参加する犬も育成。収容された捨て犬や、ボランティア委嘱された市民の飼い犬に、社会の刺激に慣れるしつけを受けさせる。そのための教室は年に約40回開いていて、活動犬に認定された犬は学校や老人福祉施設、児童擁護施設を訪問する。
譲渡の輪も広がっている。センターは92年から犬を一般の人に譲渡している。譲渡をホームページなどで仲介するのは現在、1企業と14の愛護団体。これまで少数だった譲渡される成犬や成猫も飛躍的に増えたという。
大畑さんは「『いじめない、長く付き合う、増やさない』が動物を飼う3原則。ペットが死ぬまで世話できるのか、飼う前に十分考えてほしい」と強調する。
(2010/3/10)(毎日新聞記事より)