愛のしっぽ(vol23) 動物先進国への道(上)
動物先進国への道(上)
私が日本の犬たちの目も当てられない悲惨な飼い方と直面したのは25年ほど前、足立区に引っ越したときであった。飼い方の問題だけではなく、捨て犬の数にもビックリ!日本という国ってどうなっているの?と疑問に思い、色々と調べはじめたところ、目から鱗。先進国だと思った日本国の本当の姿は「動物後進国」だった。
動物たちの悲劇に終止符を打ち、「殺処分ゼロ」を目指すためにはどうしたらよいのかと真剣に考えた末、私が「動物愛護及び保護の改善マニフェスト」という10年間プランを発表した。最初の5年間はペット業者の規制や法律の見直し。つづいての5年間はペットが社会の一員になるための地盤づくり。
このマニフェストを鴨下環境大臣にも提出したが、読者の皆さん、動物たちの大切な命を守るために、世論の後押しに力を貸してください!
【改善方法のポイント?】
第1段階の5年間プラン
?ペット産業(繁殖及び販売)の規制
(a)国家試験を導入し、受けた業者だけの登録と生体販売を認める
(b)近親交配や大量繁殖を法律上で禁止する
(c)毎年、登録したペット業者の抜き打ち検査を行う
(d)専門店以外の生体販売を禁止するとともに、違反者を取り締まる
(e)生体の無料配りと生きもの命を脅かすイベントや遊びを禁ずる
(f)外来種の輸入を厳しく制限する
?「犬税」を導入し(警察犬、盲導犬などをのぞく) 動物救済ファンドを設立
?飼い犬の登録と同時にマイクロチップの義務づけ
?登録の際、他人に迷惑をかけない正しい飼い方や健康管理に関する講習会を義務づける?狂犬病予防だけではなく、伝染病予防のワクチンと地域によってフィラリア予防を義務づける
?飼い犬の写真入りの「登録手帳」を導入
?飼い猫の去勢や避妊手術を助成金の導入によって徹底させる
?飼い主のいない猫を「地域猫」として認めると同時に、去勢または避妊手術によって数を徐々に減少させ、「ホームレス猫ゼロ」という目標を目指す
?所有権を放棄し、飼われているペットを殺処分のために保健所へ持ち込んだ場合、10年間の「ペット飼育禁止」にする
?殺処分と火葬の費用を飼い主に求めると同時に殺処分に立ち会わせることを義務づける?殺処分方法はガスによる窒息死ではなく、医学的な安楽死として行う
飼い主に放置され
悲しく死を待つ子犬。
この悲劇に終止符を!
動物愛護支援の会
(2007/11/20)(足立朝日 連載記事より)