動物孤児院 (7)次の流行犬種は何?

(7) 次の流行犬種は何?

日本はチワワが大流行していると聞きました。
ちょくちょく帰国する私ですが、大流行のわりにはチワワを見かけないのは、やはり超小型犬で、毎日3時間の運動量が必要といった犬種ではないからなのでしょう。
ある種類が流行すると、犬雑誌も特集を組んだりして、クラブができて、日本人好みに色もサイズも「改造」されてしまいます。
ダックスフントを例にとると、クリーム色、トライカラーと、珍しい色には高値がついているようです。
ドイツはダックスフントの国で、ジャーマン・シェパードと並んで最もよく見かける犬種ですが、日本のペット雑誌の広告欄で紹介しているような淡い色系のダックスフントにはまず出会いません。
近所の数多いダックスフントの中でも、「ジャック」という1頭だけが、ベージュ色で、「ふつう見ない色ですね」と話しかけると、「50頭に1頭だけしか生まれないんですって」という返事でした。
ハスキーの大流行が下火になるや否や、日本の動物管理センターは相当数のハスキーをあの世に送ったことでしょう。ドイツの動物孤児院も、一時はハスキーでいっぱいになりました。今でもハスキーは少なくありません。
犬で商売する人たちが、日本の住宅事情や気候などを考慮してくれたら、と思います。チワワは小さいので、日本の住宅事情でも飼えるでしょうが、チワワという犬種は見かけに寄らず頑固で、万人向きではないことは、「かっわいー!」だけの写真からは伝わってきません。
結局、ハスキーなど、真夏の高温多湿、厳しい住宅事情の日本には不向きの代表といえる犬種ではないでしょうか。
見かけと性格が違う場合(ぬいぐるみのようにかわいいけれど、ひとりにしか馴れない、とか、自分の思ったとおりにしか動かない頑固な性格…)、ドイツの里親探しテレビ番組では、司会者と孤児院の管理人が、「この犬種を熟知している人でないと無理です」と強調しています。



(2003/03/04) 

(小野千穂)

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