愛のしっぽ(vol29) Hello, my friend!
愛のしっぽ(vol29) Hello, my friend!
楽しく、そして快適な愛犬との共同生活をつづけるために、犬は子どもと同じように家庭と社会のルールを身につける必要がある。それを正しく教えることは、無論、飼い主の役目だ。
その大切な社会勉強の中、他のワンちゃんとの初対面の挨拶や日頃の付き合い方が大変重大な項目のひとつだ。犬同士の挨拶ができない、他のワンちゃんとすれ違うたびに吠えまくる、攻撃的な態度を見せる、などの性格では町へ連れていくことができず、社会の一員とはいえない。
ヨーロッパの飼い主たちは犬同士で挨拶ができるように、子犬のときから他の犬に対する接触の基本を教える。どこへでも犬と同伴できる社会だから、それなりの教育は不可欠だ。
しかし社会常識を教える前に、犬同士で上手に挨拶ができるための基本条件はストレスを溜めないことだ。日本で良く見られるように、自分の犬を家の外で鎖につなぐという飼い方では、ストレスが少しづつ溜まり、他の犬との接触の妨げとなる。そして散歩中に他のワンちゃんと触れさせないような飼い方も大問題。
ヨーロッパの町で見かける犬たちは上手に挨拶することによって、たくさんの犬友達ができる。遠くからでもお互いの姿を見るたびに、大喜びで尻尾をふって「Hello,my friend!」と挨拶を交わす。
(2008/5/20)(足立朝日 連載記事より)