愛のしっぽ(vol30) Happy journey
愛のしっぽ(vol30) Happy journey
愛犬と旅に出る。いいね。ヨーロッパの犬たちは旅慣れている。電車や車の長旅でも、町の中のバスや都電の乗り方も実にあざやか。他人に迷惑をかけないことと、車内にいる他の犬たちと問題をおこさないことをしっかりと身につけている。電車の中、大声で携帯電話をかけたり、化粧をしたりする日本の悪ガキよりよほど社会性のレベルが高い!
先月号に紹介した犬同士の挨拶もそうだし、旅のイロハも同じ。愛犬を何処へでも連れてあげることによって、人間同伴の旅に関するルールやマナーを身につけることができる。愛のしっぽヨーロッパ編シリーズの中で何度も同じことを言うようだが、動物に対する理解のある、そして優しい社会構造が基本だ。いろいろな経験を重ねることによって犬は立派に成長し、社会の一員になれる。日本のように家の外で犬小屋につながれっぱなしにされている犬はどうやって社会性を身につけるの?
今回の写真に写っているワンちゃんとはオーストリアの長距離電車の中で出逢った。他人が出入りをしても、車掌がキップを拝見しても、このワンちゃんは挨拶のつもりで軽く尻尾をふって誰にでも愛嬌を振りまく。人間が顔負けしてしまう旅慣れ犬。
しかしこのワンちゃんは例外ではない。これはヨーロッパではごく当たり前な光景だ。
動物愛護支援の会
(2008/6/20)(足立朝日 連載記事より)