軽井沢で起きた咬傷事故

軽井沢で起きた咬傷事故

土曜日から1泊で軽井沢に行ってました。土曜の晩に大賀ホールでコンサートがあったためです。楽しい軽井沢のひとときを過ごしたのですが、翌朝、主人は愛犬マリヤとカレンを連れて軽井沢までお迎えに来てくれました。
友人の大きな別荘の広いお庭には小川が流れています。40年前学生時代にこの別荘で合宿をした思い出があります。
そんな懐かしいお庭をマリヤとカレンもルンルンにお散歩して小川に棲むマスたちに餌をあげたりと楽しんでいました。さてそろそろお昼です。
友人M子さんとそのお兄さんのWさん、私たち夫婦4人でそろそろランチに行きましょうと、犬達を車のクレートにと、まずはカレンに入ってもらいました。次にマリヤです。
マリヤはこのお庭がとっても気に入ったのか、クレートになかなか入りたがりません。ちょっと手こずっていました。
私はM子さんと一緒に玄関の側で昨日突然倒れた木の話をしていました。そこにものすごいガウガウという犬の声、キャンというマリヤの声がします。急いで車の側に向かうと白い紀州犬が、マリヤを襲っています。マリヤは怖くてキャンと言いながら座り込んでいます。
主人は、白い犬に足で追いやろうとしますが転んでしまい足で格闘しています。
マリヤを庇いながら、紀州犬のリードをつかもうとすると手をねらってくるので足で紀州犬と戦っていました。
M子さん、Wさんの幼友達Tさんが素早く、紀州犬のリードを取ってくれました。紀州犬はリードを持たれるとおとなしくなりました。マリヤのお尻には血がついています。

そこに自転車に乗った女性が、傍らに雌の紀州犬を連れてやってきました。その場は「申しわけ有りません」と言ってました。

紀州犬が庭の垣根をすり抜けて遁走したのであわてて追いかけていたと言ってました。
しかし何か不自然でした。

とりあえずどこの誰べえが飼っている犬であるかを、彼女は話してはいましたが、別に電話番号を教えられたわけではありませんでした。

まずはマリヤに怪我がないかどうかをチェックしなければなりませんが、なにせ毛ぶきの良いマリヤですので、どこか咬まれていても全身を一瞬でチェックは出来ません。大きな外傷は見あたりませんでした。水道でマリヤのお尻を洗いました。お尻に着いていた血はマリヤのものではなく紀州犬のものであることが判りました。Tさんが紀州犬を捕らえて道路に出ましたが、道路にも数滴の血が流れています。(自宅に戻ってからシャンプーをして全身をチェックしましたが大きな傷はありませんでした)
おそらく、マリヤを庇って、主人が紀州犬の顔を蹴った時、紀州犬が舌を切ったのでしょう。

そんなことをしていると、今度は飼い主という人がやってきました。近所の大きな別荘の方だそうです。一応申しわけありませんと謝っていましたが、この惨劇を見たわけでもないのに、説明を始めました。

まず、この犬達は、庭に20mの綱を張り、そこにリードをくぐらせ勝手に走らせているとのこと。そして外飼いであると。この犬の年齢は5歳。雄犬未去勢である。
その日は、張っている綱から外し、広めの囲ってある場所に試しにその犬を放してみて、他の犬が来たらどのような反応を示すかを見ていたとか。しかし犬が通らないので、お手伝いさんに、雌犬を外に出させたところ、雄犬は、垣根の下をすり抜けて遁走したと。あわてて自転車で追った。この犬は、去勢していないこと、どういう訳か、犬歯を切っていると。

私は「こんな飼い方をしていたら、いつかホントに小さな犬だったら殺してしまうでしょう。相手の犬が死に、この犬は殺処分になりますよ」と。
主人は、「ただ謝ってるだけで、この飼い方を代えないんでしょう?」とはっきり言いました。

Wさんはお散歩でその広い敷地の別荘の前を通っているが、犬達は外で飼われ、お手伝いさんらしき人が面倒を見ているようだと。

これで判った事は、この犬は飼い主がまともに飼っている犬では無いと言うことでした。
1.飼い主は、東京?にいて、別荘に犬だけを置き番犬としている。
2.綱のある場所だけを勝手に走らせて、それで運動は十分と考えている飼い主であること。
3.雌犬は避妊手術済みであるが何故か雄犬に去勢をしていない。
4.犬歯を切っている。すでに咬傷事故を起こしているからか?
5.お手伝いさんは、2頭の犬達に餌をあげているだけで、散歩も訓練もしていない。

もし、ここにマリヤがいなくてそのまま遁走して表通りに出たら、日曜のお昼です。にぎやかな軽井沢には、小型犬、中型犬を散歩させている人たちがたくさんいます。その人達にこの犬が急に襲ったら、おそらくひどい惨劇になってしまったでしょう。小型犬の飼い主は愛犬を抱いて、その人までも咬まれる事になったでしょう。

主人は手を咬まれないように、足を使ったことは正解でした。

このケースは思わず、昨年の福岡県で起きた、秋田犬とロットワイラーによる子どもの咬傷事故を思い出しました。

もしもこの紀州犬が小さな子供を咬んでしまったら?と想像すると恐ろしい状況になりかねません。

この紀州犬の飼い主、ちゃんと飼い方をあらためるでしょうかね。おそらくしないでしょう。また被害に遭う人、犬が出て、いつかこの紀州犬は殺処分されるような運命が待っているように思えてなりません。

今回は咬傷事故の相手の電話番号も聞いていませんが、名前だけは聞いていますので、もしもまた軽井沢で紀州犬に襲われる事故があるかも知れませんので保健所には届けておこうと思います。(2010/9/27)(LIVING WITH DOGS)

 

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