幸せなリタイア盲導犬ノエル

幸せなリタイア盲導犬ノエル

盲導犬は、ブリーダーさんで生まれ、社会化の為にパピー・ウォーカーの元で1才まで過ごします。そして盲導犬協会内の訓練所での訓練期間をすごし、ユーザーさんの元で、目となってお仕事をします。盲導犬が老齢になるとリタイアしますが、リタイア・ウォーカーの元か、まれに北海道盲導犬協会のように老犬ホームで余生を過ごします。盲導犬は終生4回、飼い主さんが変わるのですね。
パピー・ウォーカーは、これからも良い子犬を育成していただく為に、次のパピーを育てる使命がありますので、送り出したパピーをリタイア後、引き取ることはとても難しいことなのです。

ところが、こんな素敵なニュースがありました。

盲導犬ノエルをずっと見守ってきたパピー・ウォーカーさんご家族は、ノエルの残り少ない余生を懐かしい家で過ごさせてあげたいと願い実現しました。
「ノエルちゃん、お疲れさま! これからはもうお仕事はしなくても良いのよ。たくさんわがまま言って遊んでね。」ノエルちゃんが長生きできるよう祈ってますね。(2004/02/22)(LIVING WITH DOGS)


盲導犬、「わが家」で余生 神戸の育ての親のもとに

おかえり! ノエル。盲導犬になる子犬を預かる「パピーウォーカー」を務めていた神戸市の一家の元に、かつて育てた盲導犬がその役目を終え、約10年ぶりに帰ってきた。やんちゃだった子犬はすっかり高齢に。一家は「わが家で老後をのんびり過ごして」と温かく見守っている。 神戸市のSさんご一家。パピーウォーカーは子犬を預かり、盲導犬として必要な人間との信頼関係を培う、Sさん一家は十三年前、盲導犬への関心から兵庫県内で初のパピーウォーカーになった。
1992年、一家に一匹の子犬がやってきた。ゴールデンレトリバー種のオス「ノエル」。約一年間、渋野家で過ごしたノエルは、京都府の関西盲導犬協会で訓練を受けた後、約10年間にわたって熊本県の全盲のご夫妻のもとで活躍。このほど高齢で引退した。
通常、パピーウォーカーは犬が利用者になつくよう、手放した後はかかわりを絶つ。だが、熊本の夫婦とは手紙のやりとりが続き、きずなが失われることはなかった。
衰えた犬の介護、安くはない医療費、そして確実に訪れる永遠の別れ。「引退後は神戸に、と言われてから、引き受けを決めるまで時間がかかった」とSさん。
いたずらっ子だったノエル。孫のTシャツは穴だらけ、じゅうたんはボロボロになった。今では体毛に白髪が多く混じる。神戸に戻り、環境が変わったためか体調を崩した。「まだ現役のつもりみたい。仕事を忘れて、散歩を楽しんで」と、SさんのTさん(50)。
盲導犬から一匹の犬へ―。ノエルにSさんが語りかける。「長い間ご苦労さま。いつまでも長生きしてね」

(2004/02/20)(神戸新聞より)

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