東日本大震災・被災犬の現状

東日本大震災・被災犬の現状

気仙沼で津波被害にあった3頭飼いの飼い主さん家族は、気仙沼の訓練所に身を寄せています。飼い主のKさんは、犬3頭を連れて避難所には行けないとかねてから訓練をお願いしていたSさんのもとへ愛犬たちを預けに行きました。そして一家も訓練所内のキャンピングカーに居住しながら、預かり犬達の世話をしているそうです。

この家族のようなラッキーといえる状況はとても少ないとは思いますが、愛犬と暮らす方々は、愛犬と離ればなれになりたくないと言う気持ちで一杯です。

しかし、避難所はペット禁止の場所が多く、このような甚大な災害では、やはり人命救助をまずは一番にしなければなりません。だだっ広い体育館のような避難所で、異常な環境の中で吠えてしまう犬もいるでしょう。そして犬猫の毛のアレルギーの方もいます。いくら最愛の子同然のペットであっても遠慮して車の中で愛犬たちと寝ている飼い主さんが多いのです。

阪神大震災の時に、すでにペットと避難することの重要性が問題視され、ペット可の避難所の必要性が指摘されました。その後、いくたの災害の度に、より重要性が語られてきました。実際に中越地震の時は、新潟県の動物愛護協会の活動でペット達も救われています。
今回の東日本大震災では、当初の地震と津波の被災者のペット達は生き延びられた子達にはどうにか手がさしのべられました。

しかし、ペット可の避難所の重要性の声も、今回の東日本大震災は余りにも被災地が広域すぎてペット可の避難所を十分に用意することが出来なかったのです。唯一新潟県内に3ヶ所のペット同伴可の避難所が準備されましたが、移動も出来ない飼い主さんの達にとって愛犬を一時的にでも手放さなければならない状況になってしまいました。残念ですね。
その後の人的災害、福島原発地点の避難勧告、自主避難家族達のペット達は地震や津波からは生き延びられたのにも関わらず、今や一緒に避難できず、家に取り残されています。
その数は、おそらくものすごい数です。放射能の地域で誰も入れない地域にまだ鎖から放たれていればですが、実際にはかなりの犬猫が餓死をするでしょう。

そんな最悪な状況下、APF通信の山路徹氏が少人数で10KM、20Km圏内に入り、犬猫をレスキューを始めました。
山路氏はまったくのボランティアで、「助けて!」という依頼が入ると、その場に行き、1頭づつ助けています。ありがたいことです。
山路氏は愛護団体とはまったく関係なく、ボランティアというスタンスは今後も続けていくとおしゃっています。

山路さんは、一時預かりのボランティアを募集しています。そして、その後の事も考慮して里親も視野に入れて募集しているそうです。「保護と引取の役割をそれぞれの責任負担で分け、救援のリレーができれば大変助かります。気持ちや志を共有できる個人が協力し合って、犬猫の救援活動が出来ればと思います。」山路さん!ありがとうございます。
(2011/4/7)(LIVING WITH DOGS)

山路氏への連絡先
『10、20キロ圏内犬猫救出』お問い合わせは、wannyan@apfnews.com までお願いします

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