3.11のマリヤとカレンの様子と家族が生き残るには

3月11日の愛犬マリヤとカレンの様子と生き残るには

2011年3月11日、我が家は東京目黒にいました。なんと言うことのないいつもの暮らしで始まりました。朝、起きてまずはお父さんはマリカレのお散歩、私はマリカレの朝ご飯と、私たちの朝食の準備、メールチェックと仕事を1時間ほどし、マリカレはお留守番、私のリハビリお父さんの健康のためにプールへ向かいました。
プールでは約1時間ほどいてランチに行きました。帰りに夕食の買い物をして、家に向かいました。途中東南の空に黒い雲が、雨が降るかもと、早く帰ってマリカレのお散歩をと戻ったのが2時半でした。

家に戻り、一休みのあと、お散歩へとお父さんは、マリヤとカレンにリードを装着した直後でした、ガタガタと地震が始まりました。

真四角の小さな家の揺れは激しく、このままつぶれてしまうのではと思うほどの揺れでした。マリヤとカレンはお父さんとリードで繋がれているので、パニックにはなっていません。ガタガタと襖の音が不気味にずっとしていました。その割にマリヤとカレンはというと私たちが側にいることで冷静にしていられたのだと思います。

少し揺れが落ち着いて、家の中にいたら危険かもと、近所の公園に2頭と二人で避難しました。その公園には近所の保育園の子供達が保母さん達に守られながら避難していました。ご近所の方々が、皆さん、外に出られ、お互いに安全を確認するような状況でした。

公園にいても、揺れはまだ続き、まずは私一人が家に戻り、TVのスイッチを入れました。
映像はすさまじい津波の状況でした。

マリヤとカレンがお散歩から戻っても、断続的に続く余震が家の襖やドアをうならせます。

我が家は、2階建てですが、2階には重い大きな家具もなく、もし崩壊したとしても問題はないと判断できました。最善策としては、とにかくいつでも外に出られるような状況を保つことくらいしか出来ませんでした。

この夜はおそらく東日本のすべての人が、まんじりともせず寝ることが出来なかったでしょう。マリヤとカレンはクレートの中でやすませ、私たち夫婦はというと、明るくなるまで一睡も出来ずに日本がいったいどうなってしまうのかと不安で一杯でした。

マリヤとカレンは、地震の最中、家族として一緒にその揺れを経験しました。もしもお留守番している時だったら、どれほど不安だったでしょう。家族が常に一緒にいることで恐怖感も和らぐのだと思いました。東京ではそのときまさしく帰宅困難者がたくさんいました。甥や、姪が歩いて自宅まで帰っていました。

後日、留守番させていた時に、ちょうど帰宅して家の前にいたときでした、地震があり、マリヤとカレンはきっと怖かったのでしょう。吠えていました。直後に戻ったので二人は安心しました。

東京にもしも直下型の地震が起きたら、今度はどうなってしまうのでしょうか。

どんなことが起きてもと準備しておくことがサバイバルにつながると思います。

まずは愛犬と避難するための必要なことです。

1.愛犬にはクレートトレーニングをしておきましょう。
体育館のような避難所は犬を飼ってない人と同じ場所で寝起きすることになります。愛犬は別の場所でクレートに入った状態で暮らすことになるでしょう。そのためにもクレートトレーニングは必須です。

2.愛犬にはワクチン、狂犬病予防接種、行政に登録をしておきましょう。
予防接種などを確実にしていることで、避難所での病気の蔓延を防げます。中には摂取していない犬が避難所にるかもしれません、その犬から感染する可能性があります。必ず摂取しておきましょう。もしノミやダニにつかれたらシャンプーも簡単にできない状況です。普段からノミダニの駆除もしておきましょう。

3.吠えない、無駄吠えさせないしつけをしておきましょう
犬にとって、吠えて知らせるということは習性です。しかし吠えなくても大丈夫と言うことを教えることで無駄吠えは解消されます。普段から吠えないようにしつけをしておくことで、無駄吠えで避難所にいられなくなって殺処分なんてことにならないように飼い主さんは準備しましょう。

4.人と愛犬の食料、水の備蓄
震災後、1週間あればライフラインが回復すると阪神大震災の折には定説になっていました。しかし、今回の東日本大震災では、半年経っても復興は大きく進みません。
東京直下型の場合は、おそらく1年以上かかってしまう可能性があります。
まずは、人の食料と愛犬の食料の備蓄は必須ですが、せいぜい1週間分ほどしか個人では準備出来ないでしょう。避難所で配給されるのを待つしかないでしょう。最低でも1週間分の備蓄食料と水は用意しましょう。

5.がれきの中の移動
おそらく、避難場所として指定されている公園まで、歩いて移動になるでしょう。そのときはがれきの中を歩くことになります。人は靴を履いています。小型犬はだっこできますが、中型、大型犬の場合、ガラスの破片の中を歩くことになります。普段から愛犬に靴下や靴を履かせるような訓練をしておくと良いでしょう。

6.トイレトレーニングの必要性
避難所暮らしのすることになって、どこでもトイレが出来るようであれば安心出来ます。犬用のトイレシートなど準備は出来なくてもいつか配給されるようになります。家の中でも外でも、トイレシーツの上でも排泄できるようにしつけておくと安心出来ます。

7.配給されるフード
避難所で備蓄していたフード類が底をつき、配給されるフードをいただくことになったら普段食べ慣れていないフードでおなかを壊しやすくなります。出来れば、健康状態を把握できるようなこれまでの健康状態を書いたメモなどを常に持っていたら安心出来るでしょう。

8.避難所で愛犬が遁走する可能性
いくらそばに飼い主さんがいても、緊急の避難所暮らしはストレスがかかります。一瞬の出来事で遁走もあり得ます。もしも遁走した時のために迷子犬捜索のために写真、首には行政の鑑札、出来ればマイクロチップの装着をしておくと安心でしょう。

9.愛犬のための必要なグッズ類
首輪、リード、ロングリード、クレート。愛犬と共に避難するための必要グッズです。

10.愛犬を預かってくれる友人、知人を他県に確保しておく
同じ地域ではなく、もしもの時に愛犬を預けられる信頼できる友人、知人を作っておくことが必要でしょう。避難所での暮らしは愛犬にとってストレスとなります。そんな時に、預かってくれる知人がいたら、飼い主としてどれだけ安心出来るでしょう。

今回の東日本大震災は未曾有の被害でした。たくさんの方が亡くなり、これまでのないほどのダメージを受けました。
千年に一度と言うほどの大災害でしたが、しかし、この災害だけではなく、これから数年は大きな余震と、これまで起こる可能性が高いと言われている地震も予測されています。
いつ起こるかもしれない次の大災害を、どうしたら回避は不可能でも、どうにか犠牲を最小限に出来ればと思います。生き残るためには何が必要か、最大限出来る準備をしておくことが生死を分ける要となるでしょう。(2011/10/4)(LIVING WITH DOGS )

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