老犬ホームって?
老犬ホームって?
フジテレビの夕方のニュースで老犬ホームの映像が流れた。あるご夫婦が高齢になり高層マンションに住み替え、それまで一緒に暮らしていたチョコラブのベックは老犬ホームに預けることになったそうだ。毎月会いに行っていたが、今回はご主人の健康がすぐれず、3ヶ月ぶりに会いに行くと言う。
ベックは久しぶりの飼い主にうれしさいっぱい。だけど、飼い主さんが帰るときは、かわいそうに悲しそうな顔をしていた。
かつて、 「有料ホームの犬達は幸せか?」という記事を掲載したことがありました。
当時の老犬ホームよりは設備も良いように思いますが。
今回のフジTVの老犬ホームは日光にあるペットリゾートカレッジ日光ですね。かつて日光わんわんの森というドッグランがあって、犬のレンタルが出来る施設でした。当時は常時いた犬達はいわゆるイベント犬でした。動物愛護に反する施設でした。それが今や、有料老犬ホームに変わっています。
私たち夫婦は、トレーシーを迎えたときは40代でした、トレーシーを亡くし、マリヤとカレンを迎えた時は50代、愛犬たちの寿命が15歳とすると、看取るときは私は70歳を超えてしまいます。今の2頭を亡くしたら、もう犬と暮らさないでしょう。
私は、自分自身、健康を害し、何度も入退院を繰り返し、そして人工股関節になりました。犬達のお散歩は主人に任せるしかありません。真剣にこの子達を看取るまでは健康でなければならないと肝に銘じています。
飼い主は、自分がいつまでも健康で永久に生きられると思って犬と暮らし始めるのでしょうか?それは身勝手な思い違いでしょう。
犬は飼い主を選べません。仔犬の時に出会った飼い主さんを信じて愛し、まさか捨てられるとは思っていません。老犬ホームというとお金持ちの人にとっては選択肢のひとつかも知れませんが、結局は手放すと言うことは、捨てることと同じです。
大金を使って預けるから捨てているのではないと言い訳をするでしょうが。犬の身になってみたら、捨てられたのです。そしてたまに会いに来る飼い主、帰るとき「また捨てられる」のです。
よっぽど、里親さんを探し、里親に愛犬を託した方が、どれだけ犬にとっては幸せでしょうか?そして一度手放したら、絶対に会いに行ってはなりません。会ったらお迎えに来てくれたと愛犬は喜ぶでしょう。そしてまた別れ、裏切りの行為でしかありません。人を信じられなくなるでしょう。
責任を持って「この犬の一生を面倒を見る」と言うことを最初に考えてほしかったと思います。
この施設の中には、ほんとによれよれの老犬たちが飼い主さんから離れて、寂しく暮らしています。
最後に安藤キャスターは、一つの選択肢ではあるが、生涯飼育の必要性、介護の出前もと話されていました。
高齢だけど犬と暮らしたいと思って飼い始める方は、もしもの時、家族が面倒を見れるという確実なバックアップがある方のみが可能です。決して愛犬を手放してはなりません。(2012/3/8)(LIVING WITH DOGS)