私は「普通の」宿に泊まりたい
以前掲載した記事ですが、現在の犬連れ旅行の為に再度掲載いたします。
読者の方から、とても厳しい内容のご投稿がありました。
LIVING WITH DOGSの理想は、普通のお宿に、犬連れで宿泊できる、もちろんマナーとルールをしっかり守ってのことですが、犬連れが特別なことではなく自然に受け入れられるような社会になっていけばと、高い理想を掲げています。しかし実態はとっても難しい状況です。
(LIVING WITH DOGS)
●Aさん:
最近、とあるサイトのBBSで「一般客も泊まれる犬OKの宿を利用し、夕食時にダイニングへ犬を連れていったら犬連れでない客が怒り出し騒動になった」顛末が出ていました。
この宿は犬連れ専用ではないが、犬を夕食時ダイニングへ連れてもOK。(でも、「犬専用宿」ではないから一般客もいる)
怒った一般客は食事時の犬OKを知らなかったらしく「何でこんなところに犬を連れてくるんだ!汚い」と言ったとか。正直言って、その怒る一般客のお気持ちはかなり理解できます。
●LIVING WITH DOGS:
一部可のお宿は、当然ですが犬連れでない一般客も同宿していますから、ダイニングには愛犬を同伴しないというのがルールでしょう。たまに、お客様が少なくて「愛犬もどうぞご一緒に」と言うことがあったとしても、それはあくまでも例外だと思います。これまでLIVING WITH DOGSが体験した一部可のお宿はダイニングへは同伴不可のお宿だけでした。しっかり棲み分けをする必要があると思いますね。
●Aさん:
私は犬連れ専門宿を何回か利用しましたが、飼い主の常識の無さと宿側の甘い態度にがっかり、と言うことが多かったです。
私はそんなに高度なマナーを飼い主さんたちに要求しているわけではないんですけど。
「食事時・オヤスミ時間はお静かに」「危険&不衛生なことは止めて欲しい」と、まあ、この程度なんですけど。でも、これがなかなか難しいです。
●LIVING WITH DOGS:
犬連れ専門のお宿は、確かにベテラン飼い主さん達にとっては、初心者飼い主さんと同宿する確立も高く、しつけの不十分な飼い主さん達と出会ってしまいます。
ベテラン飼い主さんにとっては、ご自身のニーズに合ったお宿を選択するしかないとなるのでしょうね。
●Aさん:
かくして、私は「犬専用宿」は敬遠しつつあります。
「犬専用宿」と言うだけで「高い、ウルサイ、美味しくない」がまかり通るような世の中はおかしいと思いますから。
●LIVING WITH DOGS:
犬連れで旅行するには、最低限のしつけは必要ですが、では初心者飼い主さん達は、自信もなく、愛犬がどのような行動をとるかも判りません。不安が先に立って旅行したくても出来ない、そう思っている初心者飼い主さんもたくさんいるんですね。
ここで犬連れ専門お宿の必要性が出て来るんですね。犬連れ旅デビューの場が必要なんです。
飼い主さんは、実践的にお宿を体験しながら、愛犬に不足しているしつけを見直すことが出来るのが犬連れ可専門宿だと思います。そこまで考える初心者飼い主さんもいらっしゃると思いますよ。
また一方で、宿のオーナーさんも、モラルの低い飼い主さんに「大丈夫ですよ」と苦笑いでその場をしのいでいたら、なにも進歩していかないと思います。一言でもご注意をする勇気を持って欲しいですね。
またちょっとご注意するオーナーさんには「あの宿はオーナーがマナーにうるさくて」とか、自分のマナーのなさを棚に上げて、厳しい宿というような評価を言うお客さんもいますが、それは本末転倒でしょう。
専門宿のオーナーさんに求められるのは、すこしづつでもマナーについてこうあって欲しいと言うような意思表示をしていかないと、初心者飼い主さんにとっては「うるさくしちゃったけど、オーナーさんはやさしくて何も言われなかったから、また泊まりたいです」と、もっとひどい状態になってしまうんですね。
「粗相しても何も言われなかったから良かった。」ではないと思います。「粗相したらきれいに片付けて謝る」、「吠え続ける犬だから仕方がない」ではなく「吠えるのをやめさせる努力をする」それは飼い主として当然のことでしょう。
犬連れ専門宿だから、うるさくしても、粗相しても良いと言うものではないと思います。
出来れば、犬連れ専門宿は、初心者飼い主さん達のモラルアップの指導をするような気持ちで運営していただけたらと思いますね。しかし、お客様に表だってご注意出来ない分、LIVING WITH DOGS は「宿利用者のマナーとルール」を作ったのですが、重ねて「犬連れ旅行デビューをしたい方々のために」という特別の日を設けてセミナー形式でのお泊まり体験をしていただく等の施策が必要ではと考えています。
●Aさん:
私は犬専用一泊ン万円で各部屋露天風呂付きよりも、普通の宿に普通に泊まりたい。
でも、そうなるには長い道のりがあるのだろうな、と本当〜に実感しています。
せめて、自分の犬だけでも犬を飼ってない人にもわかってもらえる「あ、こういう犬ならいいよ」と言う暗黙の了解がされるように心がけていこうと思っています。
実は先週、一般客優先だけど犬もOK、という宿を利用しました。客室オンリーなのですが、それでも満足度は今までの犬連れ旅行の中では一番。
食事の質・量はもちろん、露天風呂にも満足でした。で、宿代は、と言うとそんなに馬鹿高いわけではない。今時なら普通の値段。
「いいよ、こういう宿で。無理にダイニングで食事に同伴とか、犬客同士の語らいなんかいらない」と露天風呂でしみじみ思ってしまいました。
また来年どこかへ犬連れで行きますが、次回もやはり一般客の比率が高い宿、つまり普通の宿で犬OK、にします。(すでに幾つかリストアップ済みです。)
今回利用した宿、公表するとなんだか「荒れて」きそうで、実は宿泊リポートをためらっています。こんな私は心が狭い偏屈な人間なのでしょうか。
●LIVING WITH DOGS:
いえいえ、当然でしょう。公開してしまって荒らされてしまったらせっかくの宿が犬連れ不可となってしまいますもの。これまで一部可として下さっていたお宿が、知れ渡ってしまったことで、残念ながら犬連れ不可となった例をいくつかお宿様からのご報告がありましたので。
(AさんとLIVING WITH DOGS)(2004/12/03)