フジTV報道番組から

フジTV報道番組から

フジTV「スーパーニュース」を見ての「猟犬の飼い主さん」への提言

ハンティングは古来から、人が生きるすべでしたが、近年、日本ではハンティングはマタギの時代からレジャーハンティングと言われるような時代に変わりました。害獣駆除の問題と自然動物の保護の合間で葛藤する現在のハンティングのあり方を考える重要な時期と言えるでしょう。(LIVING WITH DOGS)

フジテレビ「スーパーニュース」午後5時〜7時(06 Feb 2003)から

「銃声におびえる住宅街、暴走ハンター無法地帯、流れ弾の直撃で大怪我、民家の壁は弾痕だらけ、窓ガラス貫通… 間一髪、庭先でもガンガン発砲、注意に逆上… 人に銃口、猟犬が襲撃」

事前の副題はものものしいものでした。

[放送内容のあらまし]

まず、山梨の韮崎にある射撃場での取材でした。
この射撃場は16年?ほど前からあるそうですが、ここで使用できる銃弾は、決められているようなのですが、射程距離は300m未満? 実際には500m以上離れた民家に銃弾の後がありました。射撃場の中には使用禁止銃弾を明記して張り紙されていますが、撃った人は間違えて撃ってしまったというのが理由のようです。この報道はなんとなく誘導的に故意に間違えているのでは?というニュアンスでした。この射撃場は早々に引っ越すことで解決住民との今後のトラブルは回避されるようです。

次に白州での民家の辺りで犬連れのハンターが銃を撃っている映像がありました。住民が撮影した映像でしょうが、ハンターは定められた猟区内であることを訴えていましたが、民家の庭先を銃を持って歩いている姿が映っていました。
道路をむき出しの銃をかついで歩いていたことを住民が銃刀法違反であるととがめると、ハンターは、撮影するなと拒否しました。警察を呼んで話し合おうというような状況でした。このハンター達が去ったあと、弾の残骸があちこちに落ちておりその中には実弾もあり、取材者はびっくりしていました。

警察か? 役所の場面に変わって、今期で2つ目の実弾だという話でした。

取材者は住民に、ハンターに注意の言葉をかけていますか? との問いに、以前は注意してくれと言ってたけど、ハンターが怒って空に銃を撃つようなことが何度もあり、自分が不愉快になるので注意をするのをやめたと言ってました。
近所の女性が注意をしたら銃口を向けられたことがあったと話していました。女性が直接はなしているのではありません。

次に畑の間をランニングしていた人が、流れ弾を受け、その被害の様子が紹介されていました。今年起こった被害の数などもあったと思います。

やはり白州だとは思いますが、飼い猫が飼い主の目の前で猟犬に咬み殺されたという騒動でした。住民がハンターの車に行き、お宅の犬にうちの猫が殺されたと申し入れていました。このハンターはまじめにいつですか? ちゃんと応えていました。猪ハンターだそうです。ハンターに質問していました。仕事でハンティングをしているのかそれとも遊びか? と。
レジャーハンターと言うことを言いたいのでしょうか?
被害者は、このハンターとは話し合いがうまくいったのだと思いますが訴えるようなことにはならなかったというコメンテーターの話でした。

猟の可能な地域に民家がどんどん増えているという地図での説明ありました。
大日本猟友会? の方のコメント「ルールとマナーを守れば事故は起きないはず」がありました。

(文責 : LIVING WITH DOGS)

この番組から、猫を殺してしまった犬とハンターの映像を見て、LIVING WITH DOGS の思いを書き留めさせていただきます。

H氏のサイトでハンターのその後のことが書かれていました。H氏の老飼い猫、小春が被害猫でした。

ハンターは、事実を受け止めた上での、誠意の気持ちが映像で伝わってきました。TVでハンターが言った言葉、「うちの犬が! いつですか?」その言葉の中にうちの犬はそんなことはしないはず、猫を獲物とは判断しないはずと思っていたのではなかったでしょうか? そして、この犬は人を決して襲わないと。

H氏Webサイトで夫人との会話

この朝、病院に出かける前、妻は少しだけハンターの姿を見ていた。
「やっぱり、あの寂しそうな姿をテレビで映してもらうことで、本人も救われた気持ちになるのかもしれない」 あとになって、ぽつりと妻がいってくれた。ぼくはひとことだけ、「ありがとう」と、彼女にいった。

猪狩りを趣味で行っていた「小春を死なせた犬」を愛犬として育てたハンターの苦しい思いが伝わってくるのは私だけでしょうか。

「何故? おまえは猫を獲物と思ったのか? 猫は獲物ではない! 何故?」
猫を獲物として教えたことはなかったでしょう。しかし獲物ではないとも教えていなかったことに気がつかされたと言うのが真実では。

犬の能力はハンティングだけではありません。犬は盲導犬にも聴導犬にも介助犬にも、そして災害救助犬にもその素晴らしい能力を発揮します。
それは普段家庭犬として暮らしていながら、その能力を継続し続ける素晴らしい動物なのです。

ある方は、犬の飼い主として、獣医師として、ハンターとして、猟犬を、実際に養護ホームや幼稚園で、おとなしく、優しく、老人や子供達と、家庭犬としてふれあうことが出来ることを証明しています。(参考)

また、襲って良い獲物、襲ってはいけない動物を教えることも犬は可能であることを確信を持って伝えて下さいました。

ハンティングの場面でも犬の能力は猟芸にとどまらず、家庭犬として教育を広げる必要があるのではないでしょうか。

犬は、人と共に有史以前から共に協力しながら暮らしてきた同士なのです。

猟犬として特化することで、犬は、人との、他の動物との、社会を知らず、動物であれば獲物とみなす、小さな子供でも獲物となりかねない、そんな犬を育ててしまったのでは? と悲しい思いがつのります。
犬は教育次第で自己判断が出来る動物です。犬の能力を軽視せず、犬が人の教育の方法如何で家庭犬としても、殺し屋にもなると言うことをハンターの皆様にもう一度考えていただきたいと切に願います。

(2003/02/13)(LIVING WITH DOGS)

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