マンション購入景品にペット?

マンション購入景品にペット?

「備品でない」保護団体抗議 不動産会社が撤回

神奈川県座間市に建設予定のマンションで、不動産会社が購入者への景品として子犬や子猫をプレゼントしようとしていたことが24日、分かった。動物保護団体が「ペットはマンションの備品ではない」と抗議したため、同社は企画を撤回した。
東京都杉並区の不動産会社が一人暮らしの人を対象に分譲を予定しているこのマンションは、ペットを飼えることが売りもののひとつ。
景品は、購入者が会社の用意したリストからいくつか組み合せて受取れるしくみで、リストには家具やオーディオ、電動自転車と並んで「ペット」の項目がある。そこには「ペットショップの協力により、人気のミニチュアダックス、スコティッシュホールドなどの子猫、子犬をプレゼント」と記されていた。これを知った全国規模の動物保護団体「自然と動物を考える市民会議」は同日、文書で不動産会社に抗議し、中止を要請した。
同会議の塩坪三明代表は「ペット飼育に飽きたり、都合が悪くなってペットを捨てたり殺処分する飼い主が跡を絶たない」と現状を指摘した上で、「ペット飼育には責任が伴う。ペットはマンションの備品のように安易に提供するものではない」と批判した。
抗議を受けた不動産会社は即日、ペットを景品から除外することを決めた。同社社長は「寂しさをいやすには好適で、喜んでもらえると思ったが、生き物を軽く考えすぎていた」と反省しきりだった。
(毎日新聞10月25日朝刊より)(2000/10/25)

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