セカンド・オピニオンって

セカンド・オピニオンって?

愛犬の身体に目立った出来物がもし出来たら、あなたはどうしますか?
獣医さんに行って「こんなところにこんな物が出来ているんですけど」ときっと相談しますよね。すべての獣医師がその出来物を悪性腫瘍だと診ただけでは診断できないでしょう。しかるべき検査を行わなければ診断できません。
出会った獣医さんの診断、治療如何で、愛犬の命の長さが異なります。
良い獣医さんに出会うには飼い主さんが知識を持たなければなりません。

ある飼い主さんから貴重な体験記が届きました。

Sさんは、勇気を持ってセカンド・オピニオンを受け、愛犬の腫瘍の摘出を行いました。
そして、ご自身のことを振り返り、すべての飼い主さん達に向けてアドバイスを下さいました。この体験記は、愛犬のいつまでも改善しない病状を心配する飼い主さん達に、他の獣医さんに相談してみる勇気を押してくれることでしょう。(LIVING WITH DOGS)



最初に ANIMAL PLANET の番組「緊急救命獣医」を、是非見て欲しいと思います。
我が家の愛犬は、昨年3度にわたる癌の手術をしました。かかりつけだった獣医さんの「もう少し様子を見ましょう」の繰り返しの言葉の中に、私は「私(獣医)は手術はできません」と聞き取るだけの知識を持っていませんでした。
獣医さんから「麻酔は危険だから」「針を刺すのはかわいそうでしょ?」などと言われ、自分の方が悪い飼い主のように感じさせるほど、獣医から言われ続けました。
私自身、病気に対してまったくの無知でした。丁度、去年の今頃です。
情けない私は、愛犬のLUCKYをなでては怖くて涙を流していました。
夫は「絶対おかしい」と、見かねて近くにある別の動物病院に連れていきました。

その病院の若い獣医さんは様子をみただけで「これは、おかしい。針を刺してみましょう」
この若く見えた獣医さんは、その病院で7年の経験を積み副医院長のバッチをつけていました。「早く手術をして、病理検査にだしましょう」と、翌週の手術予約をしたのです。

病理検査結果は、悪性のメラノーマでした。
前の獣医さんからは「そのうちなくなりますよ」と言われて1年以上経っている後ろ太ももにあるシコリについても「これは、大丈夫?」と質問すると、やはり「針を刺してみましょう」と。画像に映し出された細胞組織を見て「あぁ…」「これは腫瘍だと思います」

最初の手術からかっちり1ヶ月開けて、手術を実施。やはり悪性の肥満細胞腫でした。
この肥満細胞腫の手術は、悪性であると考えての手術だったので広範囲に切除をしました。
これに対し、はじめのメラノーマは、マージン不足のため再度手術することになりました。

「メラノーマって何?」「肥満細胞腫って何?」「獣医って何?」何? 何? 何?

インターネットに向かい、本を読み、ANIMAL PLANET 「緊急救命獣医」「アニマルドクター」を見ました。

ANIMAL PLANET のドクターフィッツジュラルドやドクターテーラーなど出演する獣医師は、わかりやすく、病状について、治療について、実に見事に説明をしてくれます。もちろん金銭的なこともはっきりと伝えます。安楽死にも生きる尊厳とともに、選択肢のひとつとして考えています。全力で治療し、救えなければ肩を落とす飼い主への配慮もします。

LUCKYが癌になるまで、この番組は泣けるので見られなかったのですが、叔父が癌で余命1ヶ月といわれ、半年がんばった看病を経験していたこともあり、目をそらしていました。あまりにもつらすぎるからです。

そんなおり、坂本徹也さんの「二歩先をゆく獣医さん」に登場する腫瘍の専門医がとても近くにいることを知りました。早速、直接電話をしてみました。必要とされる今の獣医の紹介状をもらうのに、少し時間を使いましたが、それだけの価値がありました。

今のLUCKYの状態の説明から始まり、病理検査の結果、考えられる今後の治療、実にわかりやすく、泣き出す私をやさしく見守り、力強く「あなたがしっかりしないと、この子は君が頼りなんだよ。僕だけでは良い治療はできない、飼い主さんの協力が一番だから」とインフォームドコンセントをしっかりしていただけたのです。
そしてワンクールの抗癌剤治療を行いました。

日本にも納得のいく獣医療はあるのだと実感したというのが、今の心境です。
現在は、手術をして下さった若い副医院長は、別の病院で医院長となり、我が家のホームドクターとなっていただいてます。腫瘍については、専門医に定期検査をしてもらい。ホームドクターと専門医での双方の診療を得られました。

そして今なお勉強中の私を支えるのは、このサイトをはじめとする、様々なHP。加えてANIMAL PLANET の専門番組です。今や、アメリカで学んだ獣医さん達が日本で奮闘を始めています。そのアメリカの先端の獣医療をTVで視ることが出来ます。
是非、たくさんの飼い主さんにこのような番組や本に接して欲しいと思います。
良い獣医さんに出会うには、飼い主側が勉強をしなければ、そんな思いをお伝えしたかったのです。

(2004/06/06)(埼玉県 N.Sさん)

Ext_linkANIMAL PLANET
Ext_link「二歩先をゆく獣医さん」(坂本徹也著)

サブコンテンツ

カテゴリー

このページの先頭へ