犬の流通過多 – 生体販売を考える

犬の流通過多 – 生体販売を考える

ペットショップ店頭での子犬の販売を禁止にして欲しいと LIVING WITH DOGS はかねてから提案しています。それは、犬の流通が過剰ではないか、安易に子犬を求める人、そして安易に購入出来てしまう現状を一番の問題として禁止して欲しいと提案して参りました。
中央環境審議会動物愛護部会ではペットショップでの飼育基準改正案を環境省に答申する模様です。その内容は、動物にストレスを与えない生活環境での飼育と、マイクロチップでの管理を行うそうです。悪質なペットショップがなくなること、それはそれなりに評価できることでしょう。
この答申が改正に結びつけば悪環境のペットショップでの飼育は減っていくかも知れません。
しかし、異常とも言えるペットブームはとどまることを知りません。ペットショップでの引き渡し時の注意事項がどれほど効果があるでしょうか。それにしても一歩は進んだと思わざるを得ないのでしょうね。
現在子犬の流通はむしろインターネット上での販売が主流となりつつあります。インターネットで検索して、選んで到達した純血種の継承を考えるシリアス・ブリーダーさんから、遺伝性疾患もクリアした両親犬での繁殖の子犬を購入出来れば、健康な素晴らしい子犬がパートナーとなるでしょう。
しかし安易に繁殖する、遺伝性疾患はもとより、悪環境での繁殖、無知なバックヤードブリーダーや、悪徳パピーミルからの「純血種の子犬生まれました」と、WEBサイトや、掲示板で告知する販売方法は歯止めがかけられないのが現状でしょう。
中央環境審議会動物愛護部会の基準は、このようなインターネット上の生体販売を念頭においての改正でしょうか。
今回の改正案で、無秩序な乱繁殖の現状と、犬と暮らすことの義務や負担を考えず安易に購入する人の存在、この両面を考えると、捨てられる犬が減っていくか、飼い方が不適切なための虐待がなくなるかは疑問です。子犬の流通過多を制限してこそ、本来の動物愛護なのではと考えるこの頃です。
(2004/03/31)(LIVING WITH DOGS)


ペット店などに厳格な飼育基準を、環境審部会が答申

ペット店や動物園で動物を飼育する際の基準について、中央環境審議会動物愛護部会は29日、動物になるべくストレスを与えない生活環境で飼育し、脚輪や皮膚下に埋めるマイクロチップで個体識別できるよう管理することなどを定めた改正案を小池環境相に答申した。
動物愛護法に基づく基準で、ペット店向けの厳格な取り決めは初めて。販売時には習性や飼い方、感染症の危険など情報提供を行い、簡単に捨てたりせず、生涯にわたり飼ってもらえる可能性を買い手に確認することも求めている。4月下旬に官報で告示する。
答申に基づく新基準は▽集団生活をする種は複数で飼う▽幼いころに社会性を身につける必要のある種は一定期間、親と一緒に育て、その間は販売しない▽日常的な動作を行える空間を確保する――など動物の生活環境の向上を重視した内容になっている。
従来の基準は28年前に作られ主に動物園が対象だった。大規模な店舗展開をするペット店など公共施設以外の民間業者が急増し、狭いオリに閉じ込めるといった劣悪な飼育環境も一部で問題化しているため、同省は新たな基準作りを進めていた。
(2004/03/29)(読売新聞記事より)


ペットショップでの犬の生体展示販売反対

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