スペインの犬たち
主に滞在したのは、マドリッドからバスで2時間半の大学都市サラマンカです。サラマンカの犬達は、東京に住んでいる犬達よりものびのびとしています。
30年前には、ヨーロッパではシェパードを多く見ましたが、今回は小型犬が多く見られました。特にコッカースパニエルが多いのでスパニエルと言う名だからやはり多いのかしらと思ったほどです。
なんとなく薄汚れています。日本のようにじとじとしていないのでコームをかけるくらいで問題ないのでしょう。
町中には、もちろんペットショップがあります。じっくり中に入って見ることはしませんでしたが、ガラス越しには子犬の展示販売がされていました。英国やドイツでは見られない光景です。
その他の訪れた町、カセレスでは、大道芸人の相棒として側にいる犬。トルヒージョのバルの入り口でのんびり昼寝をしている犬、坂道の真ん中で昼寝をしている犬、みんなオフリードでした。アルベルカのお散歩をしている小型犬、シャム猫。アビラのお散歩をしている犬。セゴビヤの犬。
滞在期間中、何頭もの犬に町中で出会いましたが、吠える犬には一度も出会いませんでした。驚くべきことは野良犬らしき犬をスペインでは1頭も見なかったことです。
スペインからポルトガルの国境の城壁に囲まれた町に行きましたが、そこには野良犬?と思える大型犬が3頭いました。(でも飼い主がいるのかも?狭い城壁に囲まれた町の中ですからリードで繋がないだけかも知れません)
ちょうど結婚式があり馬車に乗った花嫁さんの周りをその犬達が走りながら囲んでいます。誰も犬達を邪魔者とは思っていないようでのびのびと馬車の周りを嬉しそうに走っています。決してきれいな犬達ではありませんが、地域の人達と融和している感じが好感を持てました。ポルトガルの田舎の風景には、オフリードの犬は自然の一部でした。
30年前は確か、外飼いの犬達を見たように思いましたが、また、郊外には野良犬と思える犬がいた記憶がありましたが、今回はまったく見かけませんでした。スペインの犬の暮らしも随分と進歩しているのではと感じられました。
30年前、トレドの売り物の焼き物を背中にしょっているロバの姿が印象的でしたが、現在もまだそのままだそうです。これも動物虐待として問題視されているんでしょうね。闘牛を連れのみんなが見に行くと言うので、百聞は一見にしかずと見ましたが、憮然として見ているだけでした。なんとも堪らない光景でした。
文化とはいえ、また、闘牛用に人の手が入らないように放牧された牛を使用しているとは言え、またその牛も食肉とするとは言え、いたぶって殺す様は見るに耐えないものです。そのうち、闘牛反対運動はもっと大きな声となっていくでしょう。
(2003/09/13)(LIVING WITH DOGS)