今の日本に足りないものそれはやさしさ
今の日本に足りないものそれはやさしさ
瀕死の犬猫を見たらどうする?で問いかけた課題です。
虐待と思われるような飼い方をしている飼い主さんに、「この子を手放して欲しい」と説得し、連れて行こうとリードを引いたら、飼い主にぴったりと寄り添い、いやいやをするように足を踏ん張ったそうです。
犬は、どんな扱いをされようが、一時は可愛がってくれた思いを忘れません。だから、ひどい飼い主さんでも側に寄り添っていやいやをしたのでしょうね。
飼い主が、そのとき初めて「かんにんしてね」と涙を流したそうです。その涙は本物だった、とレスキューした方が語ったそうです。
一瞬でしたが、この飼い主さんはやさしさを取り戻したのでしょう。
今の日本での暮らしは、毎日が日々の糧を得るために必死です。競争しながらの暮らし、そんな中で、やさしさしを見失ってしまった人がたくさんいるとうことなのかも知れません。そんな日本では、やさしさは、合理的にすすめようとする今の社会には相反するものなのかも知れません。
しかしやさしさは、人がいきるために一番必要なことだと思うのです。愛情をもって、相手の気持ちを考える、それは、人に対しても、動物に対してもです。
このサイトに来て下さる方々は皆さんやさしさを忘れずに持っていて下さる方々でしょう。いつもやさしさを持ち続けていたいものですね。
さて、レスキューされた犬は、今は幸せな暮らしをしているそうです。元の飼い主さんにとっては、今、自分に失ってしまったやさしさをこの子の行動を見て、見直してくださればと思います。そして二度とペットを安易に飼わないで欲しいと思います。
ある週刊誌に動物愛護家でもある小林カツ代さんのコメントがありました。
(2005/3/28)(LIVING WITH DOGS)
今、何か一つ、字を書くとしたら? 「優」
今ほど優しさが失われている時代はないと思う。まったく何も罪のない青年が斬首されても、あれは自己責任だからと平然と言い放つ、この国の為政者と人々。東京都はカラスが邪魔と何万羽も殺処分。ノラ猫に餌をやるなと行政側も立札をたてる。都民は1千万人以上いる。その中のたった400人程度が苦情を言っただけで、昨年より増えたからと、ハトに餌もやるなと。優しくない人々はそうだそうだよくやった、人間だけが大事だからねと、エールを送る。ごみ荒らし、フン害、不衛生の大義名分のもとに、ずっとずっと昔からいる命たちを、もっとも残酷な餓死に追い込んでいく。子供が影響されないわけがない。生き物に優しくない国がどうして人間に優しく出来ようか。次の標的はなんだろう? 小林カツ代(料理研究家)
(2005/3/18)(週刊金曜日から)