竹寺の犬

竹寺の犬

竹寺
で、春の日差しを受けながら気持ちよく休憩していたら、竹寺の方と思われる男の人が声をかけて下さいました。

「みんな兄弟ですか? みんな同じ顔してますね。」
そういえば偶然、G.R.ばかりです。でもまったく顔は似ていないのに、きっと初めて見た人は同じに見えるのかなあなんてのんびりおしゃべりが始まったのです。

「このあたりはイノシシや鹿が出てね。作物を狙いに来るんですよ。新じゃがはとことん食い尽くされちゃうし、山菜もみんな食べられちゃう。だから犬は必須なんです。竹寺にも犬がいるんですよ。気の強い犬はイノシシに向かって行って一撃でやられちゃう。頭のいい犬は吠えるだけで近寄らない。」

山に住む野生動物が、山に食料が少なくなって里山に出ることは、生きるために仕方のない事でしょう。

そしてLIVING-WITH-DOGSとして考えさせられたこと。

それは、田舎の犬にとって庭を守ることが大事な仕事であることでした。

夜、放し飼いにすることは里山では必要な事だったのでしょう。畑や田圃を守り、収穫物を守ることは、かつての農耕民族として人が犬との暮らしに折り合いをつけた契約のようなもの。里山には、そんな使命を持った犬がまだいたのです。

(2000/04/04)

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