LWD老犬介護セミナーを通して

 
LWD老犬介護セミナーを通して

今回のセミナーはLIVING WITH DOGS が兼ねてから、実体験に基づいた老犬介護の実際をご紹介したいと考え、色々と試行錯誤をしながらごしま先生しかいないと無理を言ってお願いいたしました。

お忙しいごしま先生との打ち合わせの中で、当方の質問にも積極的にお答えいただきました。我が家は大型犬と暮らしていますが、大型犬の介護で寝たきりになった場合のアイデアを伺いましたら、先生は、すかさず、「新生児用のベッドがあるでしょう。あれを使うと介護するのに楽よ。周りは柵で囲まれているし、上下を調節できるし、一辺は開くでしょう。柵にお風呂のマットを内側から巻いてあげれば、ぶつかっても痛くないし危険じゃないでしょ。」大型犬を抱き上げるのは介護する人の腰に負担がかかりますが、なるほどというアイデアでした。

また今回のセミナーで話しに出た、生食についてですが、ごしま先生は生食を推奨している獣医師の本を読んでいらっしゃいませんので、セミナーのレビューでは大きく取り扱いませんでした。現在「犬の食事」についてたくさんの本が出版されています。そのような知識はもちろんひとつひとつ価値のあるものですが、まずは自分の愛犬には向くかどうかご自身で納得してから実践されることをお勧めしたいとLIVING WITH DOGSは考えます。実際の所、兼ねてから生食を実践されていた方が、海外で実践しようとしたら、サルモネラ菌や大腸菌等、不安な点が多く無理であったと言うような話しもありました。
我が家も、新鮮な手羽先が手に入った時だけ包丁でたたいてあげています。

質問の回答の中で、ごしま先生が「犬に骨が悪いとはあり得ないんです。」とありますが、堅すぎる骨はいかがなものでしょう。

人は食物を良く噛むことが消化のプロセスに欠かせず、唾液と混和させて胃に送られます。犬は前歯(切歯)で食物を切り裂き適度な大きさに切りきざみ飲み込みます。犬の歯にとって良く噛む(咀嚼)という機能は持ち合わせていないのです。切歯、犬歯、前臼歯、後臼歯、合計42本の歯があります。その配置は、人の臼歯が上下合わさるのに、犬は上下すれ違う歯で、まるではさみのような構造です。そして前臼歯は窪んだ位置にあり上下噛み合わさることはありません。この前臼歯は犬がものをくわえるときに使われる機能です。
また犬の歯の強さは母親からの遺伝的な要素が大きいのですが、現在のような乱繁殖の中で健康な母犬から生まれる犬はとても少ないと思います。健康で元気で歯も丈夫な犬達ばかりではないことも考えましょう。したがって、新鮮な生の骨、適度な堅さの骨を与えることは良いですが、火の通った堅すぎる骨は歯を痛めます。またそこまで堅い骨をあげなくても顎は鍛えられると歯科専門医は語っています。

参考記事 :
犬は骨が好きってホント?

また、人参などはよく煮てあげないとうんちにそのまま出てきます。試行錯誤をしながら愛犬の食事を考えてあげることが必要ではないでしょうか?愛犬のレシピは自分で作るものではと思うんですね。これはあくまでもLIVING WITH DOGS の考えですが。

植松先生はごしま先生の本、「うちの犬そろそろトシかしら」の監修をされている獣医師です。
ごしま先生のセミナーには欠かせない獣医師ですので、無理を言ってやっとご了解をいただいたのです。お忙しい中資料を作成下さったのですが、今回のセミナーの講演内容が当方に知らされたのは前日でした。
しかも直前までブラッシュアップしたいとおっしゃって、当方が先生の講演内容のレジメも準備できず、当日、ぶっつけ本番でした。
しかし充実した講演内容で植松先生のまじめな素晴らしいお人柄を感じさせていただきました。講演内容から、特に早期発見で救命に結びつく病気では、愛犬の全身をくまなくチェックしているつもりでも口の中を見過ごしていた飼い主さんが少なからずいらしたのではと思います。
またホームドクター以外の獣医師からお話を聞くチャンスはなかなかありませんが、臨床獣医師の身近な体験的な話は実に参考になりました。2005/02/23)(LIVING WITH DOGS)

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