ボランティアをやりたいのですが!

ボランティアをやりたいのですが!
 
日本の犬や猫達が、保護と言う名の下に処分されている事はだいぶ広まってきました。
また、災害が起きるたびに飼い主と共に避難することが出来ず別れ別れになってしまう犬や猫達もおります。
そんな社会の現状をどうにかしなくてはと、憂えている方はたくさんいらっしゃることでしょう。
そんなお一人から、LIVING-WITH-DOGSにボランティア希望のメールが来ました。Bさんはいてもたってもいられず、何か出来ることはないかとはやる気持ちを押さえきれないようでした。
そんなBさんとのメールのやりとりをご覧になっていただき、今出来るボランティアは何かを是非考えていただければと思います。(LIVING WITH DOGS)


(Bさん) 私は、○○市に住んでいる会社員です。これから動物関係のボランティアをしたいと思っています。
例えば、保護した動物の散歩とか、入浴?とか、時間が許す限りできることを、と思っています。

(LIVING WITH DOGS) 素晴らしいですね。

(Bさん) そこで、市内で(通えるという意味で)ボランティアをしている団体のようなところがあれば、教えていただきたいのです。
ボランティアについては右も左も分からない状態なのですが、以前から、保健所で処分されていく罪のない命には心を痛めていました。うちにも犬がいますが、こんなに幸せに暮らせる子がいる一方で、とてつもない苦しみに襲われている子がいると思うと、居ても立ってもいられません。
寄付以外に、実際に私にもできることがあるはずだ、と思って気合いだけ入っているのですが、何をすればいいのやらさっぱりわかりません。

(LIVING WITH DOGS) ボランティアというのは何もご自身が出向いて汗水流して奉仕したから良いと言うものではないんです。
自分で出来る身近な事をただしていくことも大切なボランティア活動なんですね。

(Bさん) 昔、犬の雑誌の編集部の方にハガキを出して、犬のパーティーのようなものを市内で開催したことがあります。(と言っても私は場所の確保と雑用しかしてませんが)

(LIVING WITH DOGS) Bさんの住んでいらっしゃる地域にワンワンパーティーを誘致する事は、もちろん地域の犬の飼い主のレベルアップに繋がる素晴らしい活動ですよ。

(Bさん) そのときに市の動物愛護協会の方から名刺をいただいたのです。
何の気なしに取っておいたものを先日見つけて、こういうところに電話してみればいいのかな?と思いつつも、よく分からなくて。。。
遠方の方たちのお手伝いでも、できることがあればさせていただきたいと思っていますが、やはり難しいのでしょうか。

(LIVING WITH DOGS) 例えば、Bさんは愛犬とどのように暮らしていますか?
ちゃんとしつけて、どんなところにも連れていけるようにされてますか?
日本で犬との暮らし方を広めていくために、まずはご自身の愛犬との暮らしを、誰が見ても、犬好きの方、嫌いな方でも素敵な暮らし方をしているなあと思わせることが出来れば、その暮らし方をまねてみる方も出てくることでしょう。
ボランティアというのは形から入るものではないんですよ。
素敵な暮らし方を示していくことで、周りの犬を捨てている人達に思いとどまらせることも出来るのです。
愛犬と同じ目的をもってDOGスポーツや、ワーキングドッグに楽しみながら参加し、地域の方々に犬との暮らしは素晴らしいと見せることも社会に貢献する素晴らしいボランティアだと思いますよ。
また、ボランティアはなにも出向いて行わずとも、捨てられた犬や猫を一時保護し、里親をご自身で捜すことも素晴らしいボランティアです。
でもこれをやりすぎて、頭数が増えてしまい愛護団体へとなってしまう場合もあります。個人で出来る範囲での保護活動をお勧めしたいですね。
1頭から、○○市で処分される犬や猫の一生を全うさせることです。

[Bさんからのお返事]

(Bさん) ボランティアについて、色々詳しくアドバイスしていただき、ありがとうございました。そうですね、形から入る必要はないんですね。なんだか焦ってしまっていました。

(LIVING WITH DOGS) 焦らなくていいんですよ。

(Bさん) 近くに労働力の提供ができる場がないのであれば、それなりの状況下でできることを考えていく必要があるのですね。今までしてきたことプラスアルファぐらいの気持ちで、ゆっくりできることを考えていこうと思います。

(LIVING WITH DOGS) そうです。その通りです。

(Bさん) 今のところ、動物の命の大切さを考えさせてくれる本を手元に置き、「動物が好きなの」という人に貸して読んでもらったり、わずかながら信用のできる団体に寄付したりしています。これから犬を飼う予定のある人には、里親探しをしている子たちがいることを伝えてみたりしています。エスカレートして、なるべくベジタリアンで・・・と、まだ完全ではないのですが、野菜中心の食生活に切り替えました。

(LIVING WITH DOGS) 今までBさんがやっていらしたこと、それはまさしくボランティアなんですよ。そのちょっとしたお節介が少しづつ広がって輪が出来、何人かの友人が集い一緒に活動が出来ればいいですね。

(Bさん) 守るべき命はたくさんあって、でもそれに気づいている人は少なくて、気が遠くなりますけど、諦めるよりは私1人でも、何かプラスの方向に進めるように努力してみます。

(LIVING WITH DOGS) 特に地方の犬の飼い主さんはまだまだ犬は外で繋いで飼うものという意識があります。少しづつその意識を変えていければいいですね。○○県の動物管理事務所が処分する場でなくなり、里親さんを募集をするようなRSPCAのようなところになれば、たくさんのボランティアが必要になります。
○○県に働きかけて見ることも良いのではないでしょうか? 日本はかつてエリザベス女王が来日するにあたり、急遽動物保護法を作りましたが、悲しいかな未だに保護と言う名のもとでの処分です。

(Bさん) 動物実験についてもすごく不満があって、メーカーに苦情のメールを送ったり、スーパーの意見箱には動物実験をするような商品を置いてもらいたくないと意見を書いてきたり、少しずつですが、反対意見を表に出していきたいです。

(LIVING WITH DOGS) 私は、個人で生体を売っているペットショップの不買運動をしています。
要するにいつかペットショップで生きた犬や猫を売らないようにして欲しいからです。

(Bさん) もし、今後○○近辺で人手が足りないとか、何かありましたら、こんなやつがいたことを覚えておいていただけたら幸いです。
残念なことに、家族の反対にあって、自分で動物を保護して家で世話をするといったことは出来ないのですが、出てこいと言われれば、どこまでも行くつもりです!!

(LIVING WITH DOGS) どこかで災害が起きれば、必ずと言って良いほど、ペット達を伴って避難出来ません。そんな災害時に1週間くらいお休みを取って、ボランティアに参加されることも良いのではないでしょうか?
日本はいつどこで災害が起きても不思議ではない国ですから。
有珠山での噴火、三宅島の噴火、飼い主さんと離ればれになってしまった子達のお世話を獣医師会が中心になって行っています。
現在、東京では日野市にシェルターがありますが、獣医さんのところにとどまっている犬や猫はまだまだたくさんいるんですよ。シェルターはたくさんの犬・猫と一緒ですので、感染症など問題も多いのです。ある獣医さんは、病院にあるケージを開け、その子を家族同様に面倒を見ていらっしゃいます。
イベント犬の放棄やペットショップの営業停止による放棄は問題外です。ビジネスに荷担する気は当方はありません。金儲けの為の尻拭いをする気にはなれないからです。
しかし、そのような犬や猫達もかけがえのない命があります。そのような子達を助けようとボランティアに参加される方をお手伝いは出来ませんが、非難することはありません。しかし元を絶たなければいつまでも同じ繰り返しです。悲しいですね。
犬猫を見せ物にしているテーマパークの反対運動も、何気なく周りの方に、「犬のテーマパークって何?」を問いかけることで考えてもらえます。そんなお節介をしてみましょう。
犬や猫は動物園には向きません。
人と一緒に暮らしてこそ素晴らしいいきものなのです。
Bさんのボランティア活動を応援しますよ!

(2001/07/25)(新潟市 A.Iさん)

サブコンテンツ

カテゴリー

このページの先頭へ