徳島県は動物愛護に逆行?
徳島県は動物愛護に逆行?
栃木県では行政への登録犬頭数が過去最高となり、犬のしつけ方教室や子犬の譲渡会を通じて、飼い主のモラルの向上を目指しています。また福岡では動物愛護デーで長寿犬を表彰し飼育意識を高めようとしています。
昨日の記事で、動物愛護のワーストランキングに入っている沖縄や千葉も、どうにかして県民の動物に対する意識を変えていこう、殺処分を減らしたい。そんな意欲を感じました。
先の記事でワースト1は徳島県とありましたが、なんと徳島県では犬猫の避妊助成金の廃止が相次いでいるそうです。
どうも動物愛護の精神を各県が頑張って高めていこうとしているのに逆行するような地方行政です。
殺処分を減らす為には、避妊去勢をすすめ、過剰に生まれている犬を減らすことが必要です。そして飼い犬猫の終生飼養を行い、捨てない飼い主を増やしていかなければ減りません。
県民の犬猫の飼い方の意識が低いために、生まれた犬を保健所に持ち込む飼い主が多いと言うことでしょうか。
「うちの犬が知らないうちに孕んでしまって、これ以上飼えないから子犬は保健所で処分して貰おう」
確かにこのような認識がかつて日本中にありました。東京でも30年ほど前には良く目にした光景です。
未だに、これが当たり前になっているのだとしたら、徳島県は日本で一番遅れた辺地としか言えません。ワースト1位は今後も維持できそうです。
動物を愛する徳島県民の方々は、さぞや恥ずかしい思いをされていることでしょう。
04年度の捕獲、引き取り数は合計8604匹ですが、殺処分数は、8441匹。163匹しか生き残れませんでした。
動物愛護週間に各県の動物愛護の取組方がマスコミに取り上げられますが、このような遅れた県には、はっきり「日本も動物愛護を考える国」になってきていることを再認識しなければならないでしょう。(2005/9/22)(LIVING WITH DOGS)
犬猫の避妊助成廃止相次ぐ 県内自治体、行革・合併で見直し
20日から動物愛護週間。徳島県内の自治体が設けていた犬猫を対象にした避妊・去勢手術助成制度の廃止が相次いでいる。上板町や旧山川町(現吉野川市)は取りやめ、徳島市でも検討課題になっている。行財政改革に伴う助成金の見直しや、助成していた自治体が町村合併されたことなどが理由。動物愛護団体は「野良犬、野良猫の増加につながる」と反発し、存続を求めている。
犬猫の避妊・去勢の費用は方法によって異なるものの、2〜4万円。県内では徳島市、佐那河内村、上板町、旧山川町が一匹当たり五千円を助成していた。
このうち上板町が2003年度を最後に取りやめ。旧山川町も、昨年10月の合併に伴う吉野川市発足で廃止された。
徳島市は1994年度から200匹分(100万円)補助。98年度からは300匹(150万円)に増やし、本年度も六月末の締め切りまでに397匹の申し込みがあった。
しかし、行財政改革による助成金見直しで廃止検討の対象に浮上。同市生活環境課は「廃止は決まっていない。市の事業全体を見直す中で協議している段階」としているが、存続は厳しい状況だ。
これに対し「動物の里親をさがす会」の事務局を務める中川忠重さん(57)=獣医師、徳島市助任本町二=は「野良犬、野良猫の減少のほか、飼い主が市町村に助成を申請することで、飼い犬登録や狂犬病予防注射が済んでいるかどうかなどを確認できる効果もある。規模を縮小してでも続けてほしい」と必要性を強調する。
県によると、04年度に県内保健所が引き取った犬猫は5366匹、捕獲した野犬は3238匹。処分されたのは8441匹だった。避妊・去勢しないまま繁殖してしまい、保健所に持ち込まれる例が少なくないという。
(2005/9/21)(徳島新聞記事より)