捨てられ、保健所に収監される犬の末期
捨てられ、保健所に収監される犬の末期
飼い主に捨てられ、保健所に保護と言う名のもとで収監されたら、生き残れる犬は、ほんの僅かです。
捨てられて収監されたら大部分の犬が、苦痛を伴うガス室で最後を迎えなければなりません
保健所だって、殺したくないのです。捨てられる犬の数が多すぎるのです。
収監される犬が多すぎて、大量虐殺となっているのが現状なんですね。
捨てない飼い主が多くなっていけば、保健所や、シェルターで保護される犬はもっともっと生きるチャンスが増えていくでしょう。毎日のように収監されてくる犬を収める場がいつも一杯ですから。飼い主が迎えに来なかった犬たちは自動的に最後の部屋に行かなければなりません。
日本の犬の飼い主のすべてが、捨てることを恥ずかしい行いと考える人になってくれれば、捨てられる犬は格段に減っていくでしょう。
そうしたら、殺処分せずに、保護犬にリトレーニングを施すことが出来ます。
秋田県の動物管理センターでは、捨てられた犬を、しつけ方教室のモデル犬として育てました。そしてその犬たちは最終的な終の棲家を得ることが出来ました。このようなラッキーな犬は何千分の1と言うくらいまだまだ希少例でしょ
う。しかし、このような例をたくさん作ることが必要でしょう。各県の自治体の対策が真の動物愛護法の元で終生飼養をすすめ、人と動物の関係を慈しむような土壌を広げて行ければこのような例は増えていくでしょう。
秋田県の捨て犬出身のデモ犬が幸せになったというニュースがありました。ご紹介しましょう。
秋田県の2匹が素晴らしい家庭犬となって生涯をまっとうして欲しいですね。生きられなくて幼いうちに死んでいった犬たち、人の勝手で命を落としたたくさんの犬達の為にも、そしてこれから生まれてくる犬たちの為にも。
(2005/8/26)(LIVING WITH DOGS)
“捨て犬先生”卒業 しつけ教室で活躍の2匹 秋田
秋田県動物管理センター(秋田市)が行う「犬のしつけ方教室」で、モデル犬として活躍した2匹が24日、その役目を“卒業”して新たな飼い主に譲渡された。2匹はもともとは捨て犬だが、しつけを受けて“先生役”を務めていた。同センターは、年間1000匹以上の犬を処分しているが、「見放された犬もしつけをすれば立派になる。飼い主がもう少ししっかりすれば、処分の数は減らせる」と訴えている。
2匹は、テリア系雑種犬「キラリ」(雌、推定3歳)と、コーギー犬「宇宙(そら)」(雄、推定3―4歳)。キラリは昨年12月、引っ越しの都合で飼い主から引き取られた。宇宙は今年4月、秋田市内の路上で、警察に保護された。
甘えん坊で、無駄ぼえが多かったキラリと、太り気味で、散歩で人の歩調に合わせるのが苦手だった宇宙。同センター職員のしつけで弱点を克服した2匹は、今年5月から8月初旬までの約3カ月間、センターが実施している飼い主のしつけ方教室などで、モデル犬として活躍。自ら良いしつけの見本を示し、職員を支えた。
センターでは書類選考と面接で、2匹の新しい飼い主を決めた。キラリが秋田県増田町の公務員見田和光さん(58)、宇宙は大館市の公務員若宮司さん(46)。「この事業に共感した。2人暮らしなので家が明るくなりそう」と見田さん。若宮さんの長女野乃花さん(9つ)は「本を見て飼い方を勉強した。とてもかわいく、大事に育てたい」と早速じゃれあっていた。成犬の譲渡事業は2001年度に始まり、これまで10匹が新しい飼い主に引き取られている。一方で、依然多くの捨て犬が処分されている。
同センターの庄司浩久主査は「一匹でも多く救いたいと努力しているが、当初処分用に造られた施設ということもあり、譲渡のための物的、人的にも限界がある。捨てない飼い方を心掛けてほしい」と話している。
(2005/7/25)(河北新報記事より)